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「エシカル・ファッション」とは??

 近年ファッション業界のトレンドとなっている「エシカル・ファッション」という言葉をご存知ですか? エシカルとは「倫理上」や「道徳上」という意味の言葉で、エシカル・ファッションとは、環境問題や労働問題、社会問題などに配慮して、素材の調達や製造、販売をしているファッションのことをいいます。オーガニックな材料や再生繊維など、環境に配慮した材料を使用するだけでなく、製造、販売過程での労働者の環境も重視しているところがポイントですね。

労働者に技能を与え、貧困から救い出す

 国連と世界貿易機関の合同機関である、国際貿易センター(ITC)では、旗艦プログラムとして「エシカル・ファッション・イニシアティブ(EFI)」を行っています。これは、開発途上国の劣悪な環境下で働く女性たちが技術を身に着け、公正な賃金を得て、自立できるよう支援していくというものです。ヴィヴィアン・ウェストウッドやアディダス、ユナイテッド・アローズなどのブランドがこの取り組みに賛同しています。

 2013年に始まったプログラムでは、アフガニスタンやブルキナファソ、コートジボワールなど、国際市場から疎外されている地域社会を市場へと繋げるために活動してきました。このプログラムには世界中の職人が関わっており、例えばケニアのマサイ族のビーズ細工とアフガニスタンの絹織物のコラボレーションなど、公正・適切な労働条件下で、開発途上国の伝統的な技術を活かした創造的なものづくりが行われています。EFIでは独自の「生活賃金計算ツール」を運用し、開発途上国の法定最低賃金が労働者にとって必要な金額を満たしていないと判断できる場合、労働者本人が扶養家族を養えるだけの生活賃金を与えることで、労働者を貧困から救い出そうとしています。

悲劇を繰り返さないために

 エシカル・ファッションが注目されるようになったきっかけは、2013年に発生した、バングラディシュにある「ラナ・プラザ」というビルの崩壊事故です。死者1134人・負傷者2500人以上という重大な事故で、被害者のほとんどは、劣悪な環境の中、低賃金で酷使される縫製工場の女性労働者でした。このような“搾取される労働者”がファストファッションの国際的な拡大を支えていたことが浮き彫りになり、企業や業界は改善に乗り出しました。

ファストファッション市場を拡大させてきたのは、私たち消費者です。「エシカル」が何であるかを理解し、社会貢献を目指しているブランドから購入することが、私たちができるEFIへの最大の支援と言えるかもしれません。

Photo:UN ALLIANCE FOR SUSTAINABLE FASHION

(エコイスト編集部)

2019.11.22