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今、全世界で再エネが拡大している理由

その最大のポイント。それは地球温暖化による気候変動といえます。
そして、その地球温暖化の最たる原因と考えられているのが、二酸化炭素の増加です。では、なぜ二酸化炭素が増えると地球温暖化が進むのか。簡単にまとめると以下となります。

石油・石炭の使用→二酸化炭素排出→大気圏外への反射熱の放出を妨げる→気温の上昇→気候変動

もちろん、石油・石炭の使用以外でも二酸化炭素は排出されます。しかし、二酸化炭素は、そのほとんどが人間の経済活動によって発生しているのです。

太陽→放射熱→地球→反射熱→大気圏外

反射熱の放出が妨げられるというところですが、大気圏の下層に二酸化炭素やメタンを含む、いわゆる温室効果ガスと呼ばれているものでできた層があります。文明と経済の発展とともに、その層が濃くなっていき、通過する反射熱の量が減ってきてしまったというのが地球温暖化の原理なのです。反射熱の元は赤外線なので、それが通過せずに層の内側に再度反射してしまうことの結果は想像がつくかと思います。そして、温暖化による気候変動が引き起こす様々な事象は、地球上の私たちの経済、社会、健康や安全、そして、生存そのものへの脅威となっているのです。だからこそ、二酸化炭素の排出を減らすために、全世界で再生可能エネルギーが拡大しているのです。

さて、日本で排出される二酸化炭素の構成ですが、国立環境研究所の「日本の1990-2017年度の温室効果ガス排出量データ」の2017の構成をみてみると、工場、運輸、商業といった経済活動が排出量全体の70%を占め、家庭からが17%という状況となっています。経済活動でのエネルギーの消費による排出が圧倒的なわけですが、排出量を減らすために経済活動をストップさせるわけにはいきません。では、どうしたら良いのか。その答えは、大きく以下の4点になるかと。

①供給する電力エネルギーの低炭素化
②工場などで使用する機械の省エネルギー化
③工場などで使用する電力を屋根発電などで自前で作り出す(自家消費 )
④運輸部門においてはガソリン車から電気自動車へのシフト

①については、現状は81%が化石燃料由来による発電で、安定再生可能エネルギーの水力が8%、変動再生可能エネルギーの太陽光などが8%(資源エネルギー庁「エネルギー白書2019」)という状況から、どのようにして再生可能エネルギーをより増やすかということが課題です。イギリスのように風力発電を激しく増やせる地の利ではない日本の場合は、発電単価を考えると、やはり、選択肢は太陽光となります。ただ、太陽光は変動発電であることから、蓄電池の存在も重要です。また、③の自家消費もそうであるが、使用する場所の近くで発電するということ、すなわち、これまでの遠くの発電所で発電したものを長距離の送電線で運ぶスタイルではない、分散型発電の形態が必要となってくるのです。要するに、太陽光発電を増やしていくには、蓄電池と分散型電源社会がキーワードといえます。

また、使用する機械の省エネルギー化も大変重要であり、家庭はもとよりオフィスでのLED化ということも省エネルギーには大切なことです。使用するエネルギーを削減することは、発電量を減らすことになるからである。運輸部門に関しては、長距離の大型輸送トラックでの実現化にはまだまだ時間を要するであろうが、街中の集配用に電気自動車を取り入れる事業者も出てきています。 大型輸送トラックに関しても、エネルギーという観点ではないですが、フードロスなどの課題を改善することで必要以上の量を都会に運ばないようになれば、輸送トラックの使用量を減らすことも不可能ではないと考えられます。

環境と経済はトレードオフの関係とよく言われますが、これからますます人口の増加とともに経済が発展していくインドですら、火力発電所の計画を取り止め、太陽光発電所にシフトしているという現実。イギリスでも風力発電などの再生可能エネルギーの発電量が化石燃料由来の発電量を上回り、米国カリフォルニアでは太陽光発電での電気料金が最安値を記録したりと、全世界での再エネシフトは拡大しています。RE100(Renewable Energy 100%)は土地のある海外だからできることではなく、再エネによる分散型電源社会、電力の自産自消を推進することなどでも目標には近づけます。

輸入燃料による電力供給、エネルギー自給率の低い日本から脱却を図ること。そのために、自然の恵みを最大限に活用すべきと考えます。

(エコイスト編集部)

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