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建物一生分の電力を生み出す“発電所ビル”

 ノルウェーのトロンヘイムに、ソーラーパネルで覆われた「発電所ビル」が誕生しました。建物上部がソーラーパネルで覆われた、この「パワーハウス・ブラットールカイア(Powerhouse Brattørkaia)」というビルでは、建物で使用する電力だけでなく、近隣の建物に電力を供給することもできるそうです。

 建物は建築設計事務所のスノヘッタ(Snøhetta)などが参画する「Powerhouse」というプロジェクトで作られました。このプロジェクトは、「建物がその一生で消費するエネルギーを上回る、再生可能エネルギーを自ら生成する建物を開発・建設する」というコンセプトのもと、これまでパワーハウス・ブラットールカイアを含め、5つの建物を建設してきました。

 パワーハウス・ブラットールカイアは、およそ3000平方メートルをソーラーパネルで覆われています。ビル自体も発電効率を優先させて五角形というユニークなデザインを採用しました。また、建物の断熱性を高め、熱回収システムなどを採用することで暖房の使用を抑制し、建物自体を“省エネ化”しています。

 ビルが発電する再生可能エネルギーは500,000kWh。このビルが必要とするエネルギーのおよそ2倍を発電し、建物の運用から取り壊しに必要な電力まで、100%太陽光発電で賄うことができるそうです。また、ビルは電力貯蔵用のスペースを持ち、日照時間が20時間を超える夏にエネルギーを貯蔵し、日照時間が5時間程度の冬に夏に蓄えた余剰電力を使用できます。この余剰電力は、周辺のビルや街を走る電動バス・自動車などに供給することも可能です。

パワーハウス・ブラットールカイアは、上層部はオフィススペースとして使用されますが、一階にはカフェとビジターセンターを兼ね備え、建物のサステナビリティについて学ぶことができます。「未来の建物は、エネルギー生産にポジティブな建物であるべきで、環境への配慮を一番に考えてデザインすることが必要です」と、スノヘッタ創設者で、建築家のシェティル・トレーダル・トールセン氏はコメントしています。このようなNet Zero Energy Building(ZEB)の流れは、ますます世界中に広まっていくと考えられます。

Source:https://snohetta.com/projects/
Photo:Snøhetta

(エコイスト編集部)

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