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ソーラーカーでオーストラリアを縦断できるか…

 ガソリン車の「ダカール・ラリー」やヨットの「アメリカスカップ」のような過酷なレースが、ソーラーカーでも行われているのをご存知ですか? 先月、オーストラリアで開催された「Bridgestone World Solar Challenge(ブリヂストンワールドソーラーチャレンジ、以下BWSC)」が、まさに世界最高峰のソーラーカーレースです。

 オーストラリア北部の都市ダーウィンをスタートし、南部のアデレードまでの約3,000kmを6日間で縦断するこのレースは1987年に始まり、今回で15回目の開催となりました。BWSCは、「ソーラーカーの開発への貢献」、「若きエンジニアのサポート」、「太陽光という新たな動力源を活用することによる環境への貢献」を主な目的とした伝統あるレースで、主に世界の大学や若手技術者が参戦していて、近年は企業の支援を受けた大学チームが優勝することが多くなっています。大会名にあるように、株式会社ブリヂストンがタイトルスポンサーを務め、また、ブリヂストンは参加する多くのチームへソーラーカー専用の低燃費タイヤ「ECOPIA with ologic」を提供しています。

 BWSCのレースは、3つのクラスに分かれています。ドライバー1名が乗車し、速度を重視したデザインの車両で目的地までの順位を競う「チャレンジャークラス」、ドライバー含め2名以上が乗車し、エネルギー効率と実用性の両面から評価を行う「クルーザークラス」、上記2クラスの条件を満たさない車両でも参加できる「アドベンチャークラス」です。「チャレンジャークラス」では、ベルギーの工学部学生の選抜チームである、アゴリアが優勝しました。また、「クルーザークラス」では、オランダのアイントホーフェン工科大学が優勝、地元オーストラリアのニューサウスウェールズ大学が2位となりました。日本からも4チームが参戦し、東海大学ソーラーカーチームが「チャレンジャークラス」で準優勝、工学院大学ソーラーチームが「テクニカルイノベーションアワード」を受賞するなど、素晴らしい成績を残しました。

 ソーラーカーは、太陽光発電のみで走行するという点に関しては、現時点ではまだ実用化はされていなく、発電効率やバッテリー技術の向上、軽量化、コストダウンなど、様々な課題があります。しかし、ガソリン車のレースは、レース用車両の開発に最先端の技術が投入され、その技術が一般車両の燃費向上などに役立てられてきた、という経緯があります。同じように、BWSCに参加した若い技術者や学生がこのレースで得た経験を活かし技術開発がすすみ、ソーラーカーの実用化までの時間が短縮されることを期待します。

Photo:株式会社ブリヂストン

(エコイスト編集部)

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