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経済成長と同時進行で再生可能エネルギーを拡大するインド

 2018年~2019年の経済成長率が7.3%という、急激な勢いで経済成長を続けているインド。21世紀の世界経済の派遣を握るともいわれている同国ですが、実は再生可能エネルギーの分野でも大国となりつつあることをご存知でしょうか。

再生可能エネルギー市場に積極的に投資

 インドのモディ政権は再生可能エネルギー分野に積極的に投資しており、政権がスタートした2014年以降、再生可能エネルギー部門に420億ドル(約4兆4800億円)以上を投入。2018年の再生可能エネルギーへの新規投資は111億ドル(約1兆1860億円)に達しました。政権が規制緩和などを進めて民間企業にも電力事業の間口を広げたことで、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを活用する独立系発電事業者が数多く登場。これによって、再生可能エネルギーへの流れに拍車がかかり、電源構成比としても再生可能エネルギーの割合が大きく増加しています。

 現在、インドの総発電電力量における再生可能エネルギーの占める割合は20%程度。同国では2040年までに、より高効率な蓄電池を導入することで、総発電電力量の約50%を再生可能エネルギーでまかなうことを目指しています。

 英米の政府機関と米ブルームバーグ社が毎年公開している、開発途上国の再生エネルギーの状況をまとめた「Climatescope」の2018年版によると、インドは調査対象58ヵ国の中で、「再生可能エネルギーへの移行」という項目で、内モンゴル自治区への大規模な陸上風力発電所の建設など、積極的に再生可能エネルギーの導入を進める中国に次いで、第2位にランクされています。

成長と持続可能性の両立を目指す

 インド政府が再生可能エネルギーの導入を進めるのには理由があります。まず、インドは1日当たり7万人という驚異的なペースで人口が増加し、これに伴ってエネルギーの需要も増大。エネルギーの自給自足とインド全土におけるエネルギー供給網の整備は国家の最優先事項であり、エネルギー需要を輸入に頼らないことが重要課題でした。また、今や世界3位の温室効果ガス排出国となったインドにとって、全発電量の7割以上を占める石炭火力発電からの脱却を、国際社会から強く求められていたという事情もあります。

 インド政府は、成長と持続可能性に同時に取り組まなければならないことをいち早く認識し、太陽光と風力を活用することで、炭素を排出する化石燃料よりも再生可能エネルギーを促進することを選択しました。2015年、政府は2022年までに再生可能エネルギー容量を175GWにするという野心的な目標を発表しましたが、後に225GWへと上方修正しました。  インドが再生可能エネルギーの利用を拡大していることについて、国際社会も注目しています。なぜなら、インドが温室効果ガスの排出量を大幅に削減できれば、「産業革命前からの世界の平均気温上昇を2℃未満に抑える」という、パリ協定で定めた目標の実現可能性が大いに高まるからです。

Photo:エコイスト

(エコイスト編集部)

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