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ライドシェアサービスLyftが全車両をEVに

新型コロナウイルス感染症対策による都市封鎖や外出自粛などで、ライドシェアサービス(相乗りサービス)の需要が低下しています。そこで、アメリカ・サンフランシスコに拠点を置くライドシェアサービスのリフト(Lyft)社は、医療機関と配送提携などに乗り出し、医療分野での物資輸送や患者サービスで新たな商機を見出そうとしています。3月にはアマゾン・ドット・コムとも連携し、リフト社の運転手が医療物資や食料を配達するトライアルテストを実施しているそうです。今後、処方薬やワクチン、医療機器の配送など、医療の他の分野のサービスに参入する方針も示唆しているそうなので、これからはライドシェアサービスだけの事業者ではなくなりそうです。

リフト社の新型コロナウイルスへの対応もさることながら、環境課題への対策もしっかり準備されています。2020年6月、「2030年までに全車両をEV(電気自動車)化する」と発表しました。

発表によると、環境保護団体の環境保護基金(Environmental Defense Fund)と共同で、同社のプラットフォームで使用されるライドシェアドライバー向けのレンタカー車、消費者向けのレンタカー車、自動運転車などを、2030年までに電動もしくは、他のゼロエミッション技術を活用したものに切り替えるという声明を出しました。これにより、大気中への数千万トンの温室効果ガス排出を回避し、今後10年間で10億ガロン以上のガソリン消費量を削減できると推測しています。

使用する車をEV化することは、地球にとって良いことですが、自家用車を使っているドライバーからすれば、初期コストが高く、なかなか切り替えることは難しいのでは?と思ってしまいます。しかし、リフト社の発表によると、以下の通り、一般ドライバーにとってもE V化はメリットが非常に大きいと述べています。

“電気自動車の初期コストはガス自動車よりも高いが、電気自動車は燃料費と維持費が低いため、運転者にとっては自動車の耐用年数を通じてコストが低くなる。すでに、ライドシェア用の車をレンタルしているドライバーは、燃料費だけで週平均50~70ドル節約している。そして、EV用バッテリーのコストが下がり続けるにつれて、これらのコスト削減は時間とともに増加すると予想される。バッテリーコストは2010年からすでに90%近く低下しており、10年の半ばまでには、EVはガソリン車よりも相乗りドライバーにとって経済的になると予想される。“

リフト社は、この野心的な全車両EV化を発表する前の2018年に、カーボンオフセットプログラム(※1)を通じて、プラットフォーム上のすべての乗車をカーボンニュートラルにしていました。しかし、より大規模に且つ直接的に温室効果ガスの削減に取り組むため、カーボンオフセットプログラムを終了し、EVへの切り替えに集中することにしたのです。

新型コロナウイルスで多くの企業がダメージを受けていますが、逆風に負けずに、新たなサービスや環境方針を打ち出している企業も現れています。ピンチはチャンスという言葉があるように、世界的なピンチを一丸となって打破していきたいですね。

※1
カーボンオフセットプログラム:削減しきれないCO2を温室効果ガス削減・吸収の取組に資金を提供する(クレジットを購入する)ことで、オフセット(埋め合わせ)する制度

Source:https://www.lyft.com/blog/posts/leading-the-transition-to-zero-emissions
Photo:Lyft

(エコイスト編集部)


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