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英国のスーパーでヴィーガンコーナーを常設

スーパーで欲しいものがどこに置いてあるか分からず困った、というのは誰もが経験のあること。逆に、作ろうと考えていた料理の具材や調味料がまとめて置いてあって助かった、ということもあると思いますが、繁盛しているスーパーは客の痒いところに絶妙に応えてくれるものです。そんな市民の生活に直結しているスーパーで、近年増えているヴィーガンに向けた新たな展開が始まっているようです。

英国のスーパーマーケットAsdaは9月、100%植物ベースの製品のみを陳列するコーナーを国内で初めて設置しました。1つの棚にはクッキングソースや調味料など、もう1つの棚にはスナック菓子などが置かれるとのことです。コーナーの設置に合わせて新たに取り扱う104の新製品には、Asdaの自社ブランドのほか、グルテンフリーの焼き菓子で知られるMrs CrimblesやヴィーガンチョコレートのVegoなどの多くの人気商品が並びます。

asdaのオンラインストアでは2019年以来、ヴィーガンの検索数が275%増加。同社が行った調査で、英国の世帯の17%、実に5分の1近くが肉の摂取量を減らすか、植物ベースの食事療法をしているという結果が出たことから、359店舗でヴィーガンコーナーを立ち上げることを決めました。検索キーワードの人気度や地域別の関心度を知ることができるGoogleトレンドは、ビーガニズムの人気が5年前と比べて2倍になっていることを示しているといいます。

ヴィーガン人気の高まりはコロナウイルス流行の影響も見逃せません。米国やドイツ、英国などEU諸国の食肉加工場で発生した集団感染は、加工場の操業停止を引き起こすなどし、これまであまり語られてこなかった食肉業界の劣悪な労働環境などの問題が明るみに出ました。ニューズウィーク日本版では、このような欧米諸国での社会的な問題と、環境面ですでに問題視されていた牛肉食の問題とを合わせて紹介し、食習慣の見直しについて論じています。ヴィーガンへの消費者の関心の高まりは、こうしたメディアの動きも背景にありそうです。

Asdaの購買部長のサラ・ソーンウィル氏は、同社の新たな取り組みについて下記のように述べています。「植物ベースの食事をしている人にも、肉の消費量を減らしたいという人にも、すべてのヴィーガン商品をまとめて販売することで時間の節約とアイデアを提供したい。お客様は手早く簡単なショッピング体験を望んでいます。これは食事の好みによって制限されるべきではありません」。つまり、スーパーの政治的な主張としてヴィーガンを勧めるのではなく、客のニーズに応えようとした結果、ヴィーガン食品専用のコーナーが必要になったということです。あなたの街のスーパーにも近い将来、同様のコーナーができるかもしれません。

Source: https://corporate.asda.com/newsroom/2020/09/21/asda-becomes-the-first-uk-retailer-to-launch-ambient-vegan-aisle
Photo: Asda

(エコイスト編集部)


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2020.10.28