持続可能社会をみんなで

menu
English/Japanese
ecoistecoist

沖縄発、バイオベンチャーの健康食品

21世紀はバイオテクノロジー(生物工学)の世紀という言葉を聞かれたことがある方も多いのではないでしょうか。確かに、超有名ITベンチャー企業が数多く誕生したシリコンバレーでも、2016年以降はバイオテクノロジーへシフトしていく流れとなっていました。ヒト、動植物、微生物といった全ての生物の様々な機能を生かして、ある物を作り出したり、ある事を実現させたりするための方法・システムなどを生み出すといった工学的な研究を行い、社会的な事業としていくバイオテクノロジー ベンチャーは増えています。

食品の分野でも、偏りのない栄養バランスを保つための健康食品がバイオテクノロジーによって生み出されています。特に、「健康に良い食べ物」論争に関しては、実際のところ、科学的な根拠がなかったりすることもあって、一人の消費者として惑わされることが多いですよね。もちろん、バイオテクノロジーといえども遺伝子操作によるものには抵抗感が否めないのも事実。ただ、現代人によって、栄養バランスは不可欠な課題であります。

そんな課題に対応してくれる健康食品の原料を沖縄のバイオベンチャーが開発しました。「沖縄の海から産まれ、沖縄の太陽に育まれたスーパーフード」というキャッチコピーがつけられたPavlova(パブロバ)という原料を発表したのは、金本昭彦さんが代表を務めるオーピーバイオファクトリー株式会社です。金本さんは2006年の創業以来、沖縄を中心に日本全国の海洋生物資源の収集と活用に向けた研究を重ねてきました。沖縄産微細藻類で植物性プランクトンのひとつであるPavlovaを、当初は燃料として利用可能な脂肪酸を多く生産する微細藻類と金本さんは位置付けて考えていたそうですが、検証を重ねた結果、抗肥満作用や抗糖尿病作用が高いとされるフコキサンチンをはじめ、魚由来の油と認識されているEPA、DHAなど61種類以上の栄養成分がバランス良く含まれていることが分かったことから、食品としての利用の研究を進めたとのこと。

Pavlovaは沖縄の強烈な太陽光の下、海水濃度が劇的に変化する過酷な環境である沿岸汽水域で採取されます。その後、国内では初となる屋外ガラスチューブ型のフォトバイオリアクターで徹底した管理の元、ミネラル豊富な沖縄の天然海水を利用して培養されているそうです。

乾燥したPavlovaの1g中に含まれるフコキサンチンの含有量は、モズクや昆布の100倍、ヒジキの10倍以上ということで、現時点では健康食品の原料として提供していくものの、機能性表示食品の登録を目指していると、金本さんは語っていました。具体的な発売の時期は未定だそうですが、今年の夏頃には通販系の食品会社から販売される予定とのことです。

ちなみに、健康食品と機能性表示食品との違いの元となる保健機能食品の分類ですが、消費者庁のHPによりますと、「保健機能食品には栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品の3種類があります。国が定めた安全性や有効性に関する基準などに従って食品の機能が表示されている食品」ということです。

Pavlovaについてはこちら
https://pavlova.jp/

Photo:オーピーバイオファクトリー株式会社

(エコイスト編集部)

おすすめのバックナンバーはこちら
昆布のジャーキーが漁師を救う?!
食糧確保の課題をコオロギが救う?

2020.03.17