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ジョシュアの木は今世紀で見納め?

 アメリカ・カリフォルニア州にあるジョシュア・ツリー国立公園。自然が作り出したユークなかたちの岩山と、砂漠にニョキニョキと立ち並ぶ珍しい植物のジョシュアの木が織りなす光景は別世界のようで、観光客にも人気のスポットです。アイルランドのロックバンドU2の名盤「The Joshua Tree」のモチーフにもなるなど、カルチャーに与えた影響も大きいジョシュアの木ですが、今世紀限りで見ることができなくなってしまうかもしれないという話が持ち上がっているそうです。

  米国の科学雑誌「Ecosphere」に掲載されたレポートによると、温室効果ガスを削減するための大規模な努力が行われたとしても、温暖化の影響で21世紀中にジョシュアの木の生息地の80%が失われてしまうそうです。「過去数百万年の間に複数の氷河期があり、その間に温暖化の時期がありましたが、ジョシュア・ツリーはそれを生き延びました」と、この研究の共同執筆者である生態学者のキャメロン・バロウズ氏は述べています。「しかし現在、温暖化は急速に進行しており、過去のどの時期よりも暑くなっています」。

  また、スモッグや山火事も、ジョシュアの木の生育を妨げます。近年は干ばつの影響で若木を植えることもままなりません。近隣に住むボランティアは「この美しいエリアがマッドマックスのようになってしまう」と嘆いています。

 2011年の段階で、地球温暖化でカリフォルニア州のジョシュアの木の大部分が枯れてしまっても、一部は本来の生息範囲である最北の地域で生き残ると予測されています。しかし、近年温暖化が急速に進んでいることを考えると、この予測どおりにはいかないかもしれません。

 しかしながら、いっぽうでは楽観的な見方をする人も。ボランティア団体「フレンズ・オブ・ジョシュア・ツリー」のケンジ・ハロトゥニアン氏は、「今回の発表にはがっかりさせられましたが、諦めるには早すぎます」とコメントしました。「ジョシュアの木を守る鍵は、もっともっと多くの観光客にここに来てもらい、この素晴らしい景色を見てもらうことです」。

(エコイスト編集部)

2019.10.02