
ファッションブランドのワークショップを通じて難民を支援
イブクン・ジェサミ・ボールドウィンさんは、イギリスはマンチェスター市で活躍する若いファッションデザイナーです。彼女はソーシャルワーカーとしての顔も持っており、自身のファッションブランド「ブッキー・ボールドウィン」を通じて、難民支援も行っています。
彼女がこのブランドを立ち上げたのは今年の3月。このブランドの特長は、販売される服やアクセサリーなどの商品が、すべて難民によるハンドメイドで作られていることで、利益の一部は彼らの語学学習などの支援にあてられています。
ボールドウィンさんはイギリスのマンチェスター・メトロポリタン大学を卒業後、この支援プログラムを考案し、大学の支援を受けながら事業を開始。現在は、マンチェスター市の美術館「ウィットワース・アートギャラリー」で毎週行われているワークショップに常駐し、陶芸やアクセサリー、刺繍などの作り方を難民に教えています。このプログラムは3ヵ月にわたって行われ、参加者はデザインや工芸の技術を身に着けるだけでなく、語学力も伸ばすことが可能で、技能を身に着けた参加者は次の仕事を探しやすくなります。
彼女は最近、ドイツ銀行が若手クリエイターの支援を目的として開催した「ドイチェ・バンク・アワード・フォー・クリエイティブ・アントレプレナー(DBACE)」で表彰され、賞金5,000ポンド(約66万5000円)とビジネス支援を手にしました。ブランドとしては走り始めたばかりのブッキー・ボールドウィンですが、ウェブサイトやワークショップで販売を開始しただけでなく、ポルトガルのビジネスシューズブランド「ジョセフィナス」とのコラボなども発表されています。ジョセフィナスは、伝統的な技法による靴職人のハンドメイドにこだわり、開発途上国の女性のための支援プログラムなども展開しています。
この取り組みをイギリス全土へと拡大し、国中の人が持続可能な方法で成長していくことが、彼女の目標です。それを実現させるために、彼女はより充実した訓練内容と長期的な支援を提供できる雇用スキームを開発し、ホームレスの慈善団体などとも協力しながら、多くの人にこのプロジェクトを届けていきたいと考えています。
Sauce:https://www2.mmu.ac.uk/news-and-events/news/story/10925/
Photo:e-asfalistiki
(エコイスト編集部)