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タンポポがタイヤの原料に!?

 自動車や自転車に使用されるタイヤには、皆さんご存知のようにゴムが使用されています。そのゴムの原料として、今、新たに注目を集めているものがあります。それが、あの可愛らしいタンポポなのです。

 ゴムは、東南アジアなどに生育するゴムの木の樹液から作る天然ゴムと、石油を原料とする合成ゴムとに分けられ、天然ゴムの生産は東南アジアに偏っており、疫病などを原因とする供給不安のリスクが指摘されています。また、合成ゴムは石油を原料とすることから、環境負荷が大きいことが懸念されています。

 ゴムの木の代替品として、これまで様々な材料が検討されてきましたが、ここ数年で注目されるようになったのが実はロシアタンポポなのです。ロシアタンポポはウズベキスタン原産のタンポポで、根にゴムの木と同等の成分を含んでいます。ゴムの原料として利用できるほか、温帯地域で生育できるため、熱帯でしか育たないゴムの木よりも栽培が容易というメリットも持っています。

 ロシアタンポポを利用したゴムの製造について、これまで世界中の大手タイヤメーカー各社が研究を行っていますが、中でも力を入れているのが、ドイツのタイヤメーカーであるコンチネンタル社です。同社は2019年、ドイツのメクレンブルク=フォアポンメルン州のアンクラムに「タラクサガム・ラボ・アンクラム」という研究所を立ち上げ、一般公開しました。

 この研究所では、ゴムの木の代替原料としてのロシアタンポポからの原材料の効率的な抽出プロセスを研究しています。良好な結果が得られた場合には、10年以内にタイヤの原料として採用する計画だそうです。プロジェクトがスタートした2011年以降、コンチネンタルが投じた資金は20億ユーロ(約2,300億円)以上。タンポポゴムの工業化にこれほど多額の投資をしたタイヤメーカーはほかにありません。

 「タラクサガム・ラボ・アンクラム」は、メクレンブルク=フォアポンメルン州の支援を受けており、地域の農家などと連携し、農地を活用しながら開発を進めていくそうです。タンポポが原料のタイヤが実用化される日も、そう遠くないかもしれません。

Sauce:https://www.continental-tires.com/car/about-us/media-services/archive/archive-2018/20181206-continental-opens-taraxagum-lab-anklam
Photo:Continental

(エコイスト編集部)

2019.11.01