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航空機に再生ペットボトルを活用⁉️

 航空機ほど厳しい安全基準が設けられた乗り物はありません。ちょっとした故障が致命的な事故に繋がりかねないため、航空機を構成する部品や、その部品を構成する材料には、各国の法と当局による長期間の厳しい検査や、国際的な品質管理基準が課されています。
 その航空機の保守部品に3Dプリンターを活用する取り組みを、オランダの航空会社であるKLMが始めました。しかも、その材料はペットボトルを再生したものだというから驚きです。

 通常のプリンターがインクを使用するのと同じように、3Dプリンターは「フィラメント」と呼ばれるチューブ状のプラスチックを使って造形します。このフィラメントは熱を加えると柔らかくなり、冷やすと固まるという性質を持っていて、3Dプリンターは熱して溶かしたフィラメントを少しずつ積み重ねることで成形していきます。
 KLMでは従来、このフィラメントを外部の供給業者から購入していました。しかし、同社では空になったペットボトルをリサイクル業者に引き渡し、フィラメントの原料となる高品質のプラスチックペレットと交換することにしました。そして、実はこのフィラメント、アムステルダム空港のスキポールで毎年航空機から排出されるペットボトルからリサイクルされたものなのです。

 同社グループ企業で機体のメンテナンスなどを行うKLMエンジニアリング&メンテナンスでは、かなり以前から3Dプリンターを使用して、修理とメンテナンスの工程を高速化しています。例えば、使い捨ての保護テープの代用品となるカバーや、飛行機の車輪が塗装される際に、タイヤのリム穴が塗装されないようにするための特別なプラグ、手荷物棚を取り外すためのエンジン・サービスツールなどを、3Dプリンターで作ってきました。
 また、同社ではリサイクル業者やフィラメント製造会社と協力することで、1キロあたりのフィラメントの制作コストを60ユーロ(約7,300円)から、17ユーロ(約2,000円)までに下げることに成功。持続可能なサイクルを確立しました。

 KLMは、廃棄物の総量を減らし、リサイクルできる割合を増やすことで、2030年には2011年比で50%の廃棄物削減を目指しています。これは、廃棄物の発生量を削減し、リサイクル可能な量を増やすことによって達成されます。2018年には、2011年比で廃棄物の排出量を9%削減したほか、廃棄物のうち28%をリサイクルしました。
 同社では今後も、持続可能で革新的な技術開発に継続的に投資していく方針です。今後の技術の発展によっては、ペットボトルをリサイクルした素材でできた飛行機が、大空を飛ぶ日が来るかもしれません。

Source: https://news.klm.com/from-drink-to-ink–klm-makes-tools-from-pet-bottles/
Photo:KLM

2019.11.15