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次世代へ地球をつなぐための“カーボンニュートラル幼稚園”

 オーストラリア・メルボルンのポート・フィリップ市にある幼稚園「アルバート・パーク・キンダー」。“幼い子どもたちは遊びを通して、社会的基準、尊敬、想像力、問題解決について多くを学ぶ”という方針で運営されており、オーストラリア児童教育・保育品質局(ACECQA)から「最高品質」に格付けされるなど、高いサービスを提供しています。そして、この幼稚園はあることで、オーストラリア初の幼稚園と認定されました。それは、オーストラリアで初めて、一切のCO2を排出しない、「カーボンニュートラル幼稚園」になったのです!

 この幼稚園が、CO2の吸収と排出をプラスマイナスゼロにする、いわゆる「カーボンニュートラル」な幼稚園になる、という目標を立てたのが、今から5年前の2014年。カーボンニュートラルを達成するために、幼稚園はポート・フィリップ市の持続可能性局と協力して、CO2排出量を測定し、排出量を削減には何が必要かを検討し、実行してきました。まず幼稚園では、ガスや石炭などの化石燃料を原料とする電力から再生可能エネルギー由来の電力へと切り替えることから始めました。その変革は、園の施設に限ったことではなく、幼稚園の職員、子供たち、さらには子供たちの家族にも行動の変化を促しました。

 2018年の4月にソーラーパネルを設置し、幼稚園は市内で初めてカーボンニュートラルを実現しました。5月は日照時間が短かったため、惜しくもCO2排出量が吸収量を上回ることになりましたが、幼稚園では太陽熱ヒートポンプ給湯器やエネルギー効率の良いLED照明を導入したほか、ソーラーパネルに4台の太陽電池を接続したことで、6月に再びカーボンニュートラルを実現することが出来ました。その後、ガス会社との契約を解除し、2019年に晴れて市のカーボンニュートラル認証を取得しました。

 カーボンニュートラル幼稚園となったことは、園児の教育にも良い影響を与えているようです。園児たちは、電力メーターの読み取りや堆肥可能なゴミの分別(幼稚園では4つのミミズ農園を運営しています)、コミュニティガーデンの手入れなど、CO2を抑制するための行動を積極的に行っています。ACECQAからの表彰も、これらの活動が認められてのことだそうです。

 しかし、この幼稚園がカーボンニュートラルを目指したのは、何も表彰されたいからではありません。「子どもの視点から私たちの大きく、美しく、青い惑星をじっくりと見ることは、最小の生物から最大の自然の恵みまで、生命の素晴らしさを真に理解することです」 と、幼稚園のスタッフであるジェニー・ウィーランさんは言います。「幼稚園では、CO2排出量を減らす取り組みによって、子どもたちが自然への愛を育むことを支援することが、私たちの義務だと考えています」。子どもたちが成長した時のことを考え、自然豊かな地球をつないでいく想いでカーボンニュートラルな幼稚園になる、という目標が立てられたのではないでしょうか。

Source:http://www.albertparkkinder.com.au/news/
Photo:Albert Park Kinder

(エコイスト編集部)

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