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伝統と革新のサステナブル・ナイロンバッグ

多くの女性の憧れとして、今なお絶大な人気を誇っているプラダ。創業者の孫娘・ミウッチャ・プラダ氏は、革製品で有名なプラダでナイロン製のバックラインを展開。その意外性に注目が集まり、ナイロンバックが一種の社会現象ともなったほどの人気商品です。そんなプラダの代名詞ともいえるナイロンバックの素材であるナイロンを、プラダはサステナブルな素材に変更したコレクションを展開しているのはご存知でしょうか。

プラダはサステナブルなナイロン「ECONYL®」を用いて、カプセルコレクション「Re-Nylon」を昨年6月に発表しました。また、2021年末までにプラダの全てのナイロンを「ECONYL®」に転換することを最終ゴールとも掲げています。プラダが”全てのナイロンを「ECONYL®」に転換する”とまで言うサステナブルなナイロンECONYL®とは一体、何なのでしょうか。

 ECONYL®はイタリアの糸メーカーAquafil社が開発した、埋め立て地に捨てられたプラスチックや、ゴーストネットとも呼ばれる魚網などから作られたナイロンのことです。ECONYL®は大きく4つのプロセスから成り立っています。まずは、埋め立て地や海に漂う魚網・布くず・カーペット・工業用プラスチックなどの廃棄物を回収し、分別・洗浄するRescue(レスキュー)。次に、再生・精製し従来のナイロンと同じ品質にするRegenerate(再生)。そして、洋服やインテリアなどに使う糸にするRemake(リメイク)。最後は、ECONYL®ナイロンを使用した洋服やインテリアが開発されるReimagine(再考する)。

ECONYL®は海洋プラスチックゴミ問題の解決策であるだけでなく、製造プロセスにおける環境負荷を大幅に削減できる点も特筆すべき点と言えるでしょう。10,000トンのECONYL®を製造するごとに、原油70,000バレルをセーブすることができ、57,100トンものCO2排出を抑えることができるのです。また、従来のナイロン製造と比べて、地球温暖化への影響を最大80%低減することも可能です。

ECONYL®は廃棄物を、環境負荷を低く再利用でき、なおかつ品質を落とさず無限に再利用できる革新的な素材です。プラダが伝統あるナイロンバックの素材をサステナブルな素材に変更してもなお、伝統と革新を調和させたカプセルコレクション「Re-Nylon」はファッション業界に風穴を開ける存在になる、と言っても過言ではないかもしれません。2020年2月現在、ECONYL® を使用しているインテリアブランドは60ブランド、アパレルブランドは800ブランドにも上ります。その中でも、バーバリー・adidas・VOLCOM・ROXYといった有名ブランドで採用されている点を見るとECONYL®がいかに従来のナイロンと変わらない品質であることがうかがえます。

ちなみに、プラダのカプセルコレクション「Re-Nylon」はクラシックなスタイルで、メンズ及びウィメンズのベルトバッグ・ショルダーバッグ・トートバッグ・ダッフルバッグ・バックパックの2型の計6アイテム展開です。プラダ定番の三角形のロゴが、リサイクルマークのような矢印を使用したデザインにアレンジされているのも特徴です。そして、Re-Nylonの収益の一部は、サステナビリティに関連するプロジェクトに寄付されるとのことです。

Source: https://www.econyl.com/
https://www.pradagroup.com/
Photo:ECONYL®

(エコイスト編集部)

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