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靴底から靴ひもまでリサイクル可能!

再生ポリエステルの原料は何かご存知ですか? 答えはリサイクルできる素材として身近な存在のペットボトル。およそ10本で上下一着分の作業着に必要な線維を得られるそうです。リサイクル技術の進歩で、石油から作るのと同等の再生ポリエステル繊維を作ることができるようになりました。

スポーツブランドであるアディダスは、今年、製品に使うポリエステルのうち、50パーセント以上をプラスチック廃棄物由来の再生ポリエステルにすること。そして、4年後の2024年には、ポリエステルは再生ポリエステル以外使用しないと発表しました。アディダスといえば、世代や性別を越えて世界的に支持されているブランド。そんなブランドがリサイクル素材の積極的な使用を打ち出したことで、環境保全の考え方が今以上に浸透することが期待できそうです。

実はアディダスはこれ以外にも持続可能性を高める事業に取り組んでいます。その一つが、ランニングシューズFuturecraft Loop。この靴は、なんと靴底から靴ひもまでリサイクル可能な単一の素材で作られています。つまり、シューズを履き潰したら丸ごとリサイクルし、再度同じ製品を作ることができるという夢のような製品なのです。

気になるこの素材はTPUと呼ばれる熱可塑性(ねつかそせい)ポリウレタン。アッパーやインソール、アウトソール、さらにはシューレースまでもがこのTPUを原料に作られています。TPUはウレタンゴム、ウレタン樹脂とも呼ばれるプラスチックの一種で、ゴムのように柔らかい素材。一定以上の温度まで加熱すると柔らかくなり、さまざまな形状への加工が簡単にでき、冷えると固まる性質を持っています。

アディダスのHPでは、シューズが生まれ変わる様子を写真で説明しています。圧巻なのは、シューズを丸ごとシュレッダーにかけて粉砕する過程。この段階で廃棄物はゼロ、使用済みのシューズは原料へと姿を変え、100パーセント再利用されます。粉砕されたシューズはその後、溶解され、パーツに整形するために粒状に加工されていきます。とはいえ、一足のシューズを溶解した原料だけでは新たな一足は作れません。新しいTPUを使用した他のパーツと組み合わせて、再び一足のシューズが完成します。

Futurecraft Loopの一般発売は2021年を予定しているとのこと。シューズのテストランは2019年に行われ、すでに一度リサイクルされて第二世代のシューズへと形を整えた新たな一足がテスターに届けられているといいます。こうしたアディダスの取り組みを見ていると、技術の開発やアイデアが持続可能な社会の実現に大きく寄与することが分かります。持続可能な社会とは決して昔の生活に戻ることではなく、技術によって、より高度な社会を作っていくことだとを示す一例ではないでしょうか。

Source:https://www.adidas-group.com/en/media/
Photo:アディダス

(エコイスト編集部)

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