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国連が「環境問題ゲーム」をリリース

空いた時間にスマホでゲーム、やりますよね。スマホを持つことは今やゲーム機を持つことと同じ。現代は人類総ゲーマーの時代、といっても過言ではないかもしれません。

そんな時代を睨み、なんと国連がゲームのリリースを発表しました。タイトルは「Mission 1.5」。現在は国連の6つの公用語である英語、フランス語、アラビア語、中国語、ロシア語、スペイン語に対応し、パソコンやスマホを使い世界中でプレイができます。対応言語は今後増える可能性があるとのこと。

このゲーム、地球を舞台としたすごろく形式のクイズです。プレイヤーはある国の一市民として、六つのステージで温暖化にまつわるクイズに答え、正解を出すことで気温の上昇を食い止めます。ステージはそれぞれNature、Energy、Green Economy、Farms & Food、Transport、Protecting People。全ての質問に答え終わった時に、地球の平均気温の上昇が1.5度以内に抑えられていればクリアということになります。

と、ここまで聞いて、ゲームなのにちょっと真面目だなぁ…と訝しむ方もいるかもしれません。それはその通り、ゲームを開発した国連の真の狙いは、娯楽ではなく、環境にまつわる世界最大規模の世論調査にあるからです。この調査で全世界の2000万人から意見を集めたいのだそうです。クイズの問題は世界共通。世界中の人々が一つの「環境問題」に答えを出すのです。

発表によりますと、世界のゲーム産業は映画と音楽業界を合わせたものよりも大きいとのこと。ゲーム形式での世論調査によって、気候変動に対する市民と政府の間にある距離を埋めることが目的なのです。これによって、環境問題の議論にこれまで関わっていなかった人々の率直な声を、各国政府に届けようとしています。ゲームの告知は国連のウェブサイトだけでなく、世界中で人気のビデオゲームを通じても配信されるといいます。

プレイヤーは三択クイズが終わった後、自国の政府がとるべきだと考える気候変動対策について投票するよう求められます。選択制ですが、これは三択クイズにチャレンジした人は選ぶべき答えがわかるようになっています。投票データはその後、オックスフォード大学の研究者が分析、各国政府の指導者や気候政策の立案者に提供されるとのこと。

今回の調査を企画したのは国連機関の中のUNDP(国連開発計画)を中心とした、ゲーム開発、気候科学、世論調査の専門家らの共同チーム。UNDPは社会問題解決のために、今までになかったアイデアを生もうと、個人や企業、政府などの間をとりもつ役割を担っています。国や地域によって政治や経済の状況が異なる中、地球全体で取り組むべき課題に世界共通の娯楽を使うという作戦は、新たな試みとして画期的といえます。ぜひ、トライしてみて下さい。

Source: https://mission1point5.org/
Photo:Mission 1.5

(エコイスト編集部)

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