持続可能社会をみんなで

menu
English/Japanese
ecoistecoist

森林破壊も持続可能社会にとって重要な課題

2019年は心を痛める大規模な森林火災が、オーストラリア南東部とアマゾンの熱帯雨林で起こってしまいました。野生動物たちにも甚大な被害を与えてしまったこれらの森林火災は、過剰な森林伐採が原因の一つであると言われています。広大な熱帯林の地域は、パーム油・大豆・牛肉・皮革・木材・パルプおよび紙の商品のために伐採されています。つまり、日常生活品の需要が、森林破壊の主な原因となっているのです。それにも関わらず、これらの製品を販売している企業は、”森林破壊を無視している”と、イギリスの森林保護に取り組むシンクタンクである、グローバル・キャノピー・プログラムが発表しました。この衝撃的な発表は、「Forest500 2019」に収められていて、民間企業・金融機関・政府・銀行などの機関のサプライチェーンにおける森林保全への方針、取り組み状況に応じて評価・格付しているレポートです。

「Forest500 2019」によると、世界の500の主要ブランド・投資家・企業のほぼ半数近く(500社のうち242社)が、サプライチェーンにおける森林破壊を終わらせるコミットメントを行なっていません。その企業には、インターネット小売業のAmazon、オランダのコンビニエンスストアチェーンのSPAR、高級ファッショングループのカプリ・ホールディングス (Versace・Jimmy Choo・Michael Korsのオーナー)などが含まれています。また、残りの258社のうち大多数の企業が、自らのコミットメントに従って行動しているという”証拠”を提示していないといいます。さらに、森林破壊を除去することを約束していた157社のうち、4社がコミットメントを削除し、ネスレを含む18社が期限を削除したとのこと。

「Forest500 2019」の著者であるサラ・ロジャーソン氏は、 「世界で最もよく知られているブランドの多くは、熱帯林の破壊に加担しており、地球規模の気候変動に対処する能力を弱体化させています。彼らは、自分たちが使用する商品に対する需要によって引き起こされる森林破壊に目をつぶっており、自らの行動責任を公に認めていない。」 と述べています。

近年、ESG投資が重要視され、企業の環境保全に向けた取り組みが積極的になるなか、世界の主要ブランドが森林破壊のリスクを無視していたことはショックですね。企業に任せてばかりでなく個人で出来る森林保全はいくつかあり、紙の使用を控えたり、FSCマーク(※1)や再生紙から作られた製品を選んだりすることでも森林保全になります。政府や企業任せではなく、責任ある消費をすることで自然豊かな地球を残していきましょう。

※1 FSCマーク…国際的な森林保全機関の認証を受けている木材で作った商品であることを示すマーク

Source:https://forest500.org/publications/
Photo:Global Canopy

(エコイスト編集部)

おすすめのバックナンバーはこちら
気候変動は山火事後の森林回復を遅らせている
アマゾン火災で大量発生した一酸化炭素はどこにゆく?

2020.03.25