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海藻から生まれた代替プラスチック

今、世界中で問題となっている海洋プラスチックごみ問題。

プラスチックは自然環境で分解しないため、海を漂い、ミリ単位の細かい粒のマイクロプラスチックになって、魚介類を通して私たちの体にも取り込まれてしまうのです。

インドネシアではこの問題を解決へ導くかもしれない、自然に優しい包装資材が開発されました。実は、インドネシアは世界で2番目に多く、海へプラスチックごみを廃棄している国です。(1番目は中国)プラスチックごみの90%が海へ流出していて、そのごみの70%が飲食物のパッケージといわれています。そんなインドネシアの Evoware 社は、既存のプラスチック製パッケージの代替えとして使える、海藻でできた包装材「Seaweed-Based Packaging」を開発しました。

「Seaweed-Based Packaging」は100%海藻由来の紙のような新素材で、印刷もすることができ、熱での溶着も可能です。お湯に溶ける性質を利用して、インスタントラーメンの調味料パック、ハンバーガーを包んだまま食べられる包装紙などへの利用が考えられています。

一緒に食べてしまうの⁉︎と驚きの声が上がりそうですが、ご安心ください。ほとんど無味無臭で、食物繊維・ビタミン・ミネラルを多く含んでいるので健康にもいいんだそう。しかもHACCP規格に準拠したハラール認証を受けている上、グルテンフリー。世界中の様々な環境で利用できる条件が揃っています。もちろん食べ物以外の梱包も可能で、廃棄した場合も肥料として土に返り、ごみにはならないつくりになっています。

原料となる海藻は、年間を通して45日サイクルで収穫でき、これは他のバイオ素材よりも簡単かつ早いペースで資源を確保できることになります。1ヘクタールの海洋スペースで年間40トンの乾燥海藻を生産可能で、同時に20.7トンの温室効果ガスを海藻が吸収するため、環境の改善にもつながります。

インドネシアの海藻農家は、大量の海藻があるにも関わらず需要がない状況で、最貧困に位置しています。包装紙の原料として海藻の需要が伸びれば、収入の増加や雇用の創出に繋がり、海藻農家を守ることにもなると Evoware は考えています。すなわち、SDGsの17の目標のうちの「貧困をなくそう」「作る責任、使う責任」「海の豊かさを守ろう」といったことにも配慮されているわけです。

ストロー廃止の動きやレジ袋の有料化など、日本でも身近な所でプラスチックごみへの対策が進んでいます。1人1人が課題意識を持ち、実際に取り組んでいくことで、持続可能な社会は築いていけると思います。


(エコイスト編集部)

2019.03.20