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最新の植林方法はドローンで!?

今やドローンは個人でも購入でき、手軽に空撮を楽しめる時代となりました。しかし、空撮以外にも、ドローンが活躍するシーンはたくさんあります。例えば、広大な広さを持つ太陽光発電所の点検作業や、人間が簡単には入れないような場所に住む動物の生態調査など。このように、ドローンの活躍シーンは広まっているなか、遂にドローンで木を植えることが始まりました。

2019年に立ち上げたカナダのスタートアップ企業Flash Forest社は、ドローンに空気圧式発射装置を搭載させ、種子を空から土壌に発射させ植林を行っています。Flash Forest社がドローンを使って植林を行っている理由は、気候変動問題を解決するため。気候変動に関する政府間パネル(略称IPCC)によると、地球温暖化を1.5℃に制限するためには、10億ヘクタールの木(米国全体とほぼ同じサイズの森林)を植える必要があります。しかし、排出されるCO2の量は年々増加しており、地球が自然に吸収する能力を超えてしまっています。現状、CO2を取り除く方法のうち、最も早く、且つ、安い方法が樹木を植える方法であるため、Flash Forest社はドローンを使って植林を進めているのです。Flash Forest社のテクノロジーでは、1日あたり1万〜2万の種子を植えることが可能で、さらに技術が進歩すれば、1組のパイロットが1日に10万の種子を植えることができるようです。

Flash Forest社の共同設立者で、最高戦略責任者のAngelique Ahlstrom氏は、『植林行う場所で作業を開始すると、まず、その地域を調査するためにマッピングドローンを送り、土壌と既存の植物に基づいて、最適な場所を特定するソフトウェアを使用します。次に、ドローンの群れが正確に種子を落とし始めます。種子は水分を貯蔵するようにも設計されているので、実生は数カ月の干ばつにも耐えられます。丘陵地帯やマングローブ林などの一部の地域では、種子を地中深くまで噴射する空気式発射装置を使用することで、人間ではできない、より複雑なエリアに入り植林することができます。』 と述べており、人の手で行っていた植林方法とは全く異なる効率的な方法であることがうかがえます。

Flash Forest社は、カナダ・トロント近郊とカナダ・ブリティッシュコロンビア州での植林に続き、2020年内にはハワイでも事業を始め、30万本の植林を計画しています。同社はカナダ以外にも、オーストラリア・コロンビア・マレーシアでの植林も計画しており、2028年までに10億本の木を植えるという野心的な目標を掲げています。

これだけで、気候変動が進行するスピードを緩めることは難しいのは事実です。しかし、手遅れになる前にテクノロジーを使って抑制することが出来る可能性はあります。テクノロジーが活用されることで、地球温暖化に良い変化が生まれることを期待します。

Source:https://flashforest.ca/
Photo:Flash Forest社

(エコイスト編集部)

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