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海洋プラスチックでマスクを!

新型コロナウイルスの感染拡大でマスクの需要が高まる中、スキューバダイビング教育機関のPADIが繰り返し洗って使えるマスクを開発しました。ジンベエザメやマンタが描かれた可愛らしい生地の原材料は、海洋プラスチックをリサイクルしたポリエステル。コロナウイルスの感染拡大を防ぎつつ、海のプラスチック汚染も防ごうという画期的な試みです。

マスクは、マリンスポーツの衣料品メーカーRash’Rと提携し、同社のラトビアの工場で生産。生地はプラスチックをリサイクルしてウェアラブル素材に変えることを専門とするOcean Balance社の製品を使っています。これまでの受注分によって、およそ570kg以上の海洋プラスチックが取り除かれた計算になるということです。

二層構造のマスクは、表地は再生ポリエステル100%、裏地は再生ポリエステル92%、エラスタン8%を使用。速乾性に優れているそうで、PM2.5に対応したフィルターを入れるポケットが付いており、フィルター5枚が付属。ただしフィルターの性能はN95マスクなどの医療用グレードではないとのこと。サイズは成人用と子供用の2種類で、値段は2100円から2800円ほど。原価で提供し、PADIはこのマスクの販売で利益は得ないということです。

コロナの影響で、マスクや手袋、防護服など、プラスチック製品の製造が世界規模で急増しています。ビニール袋や手袋などの軽いプラスチック製品は、適切に処理されず海に流れ着く確率が高いと言われています。海洋保護団体は、このような新たに製造されたプラスチック製品が廃棄され、海でマイクロプラスチックとなることを危惧しているといいます。

また、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐことを優先し、プラスチックごみ削減を目指す取り組みが二の次となり、後退することも懸念されています。実際に、英国では導入予定だったレジ袋の有料化が見送られたり、スターバックスなどの小売りチェーンでは再利用可能な製品の使用を禁止したりしているといいます。増加するプラスチック製品は医療用のものに留まりません。テイクアウトや宅配の営業を行う飲食店が増え、プラスチック製の容器やスプーン、フォークの使用量も増加傾向にあるといいます。

新たな生活様式の模索が進む中で、経済を立て直しつつも、これまで築いてきた脱プラスチックの取り組みを台無しにしてしまなわいような配慮が求められているのです。

Source:https://www.padigear.com/
Photo:PADI

(エコイスト編集部)

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