持続可能社会をみんなで

menu
English/Japanese
ecoistecoist

食品廃棄物削減にはメリットが沢山!

突然ですが、家庭ごみの量を4分の1減らすことはできそうですか?英国のスーパーマーケットチェーン「アイスランド」が5月、過去2年間の取り組みで食品廃棄物を計約2,500トン削減したと発表しました。これは事業における食品廃棄物の約4分の1に相当する量だということです。

食品廃棄物と一口に言っても、スーパーではどのように廃棄物を分けているのでしょうか。日本の環境省の資料によりますと、スーパーやコンビニで発生する食品廃棄物は、下記のようなものに分類されます。賞味期限切れの食料品、野菜や果物など「生鮮食品の調理くず」、内臓や骨など「魚介類の調理くず」、揚げ物に使用する「廃食用油」、揚げ物のかすなど「食品その他」などとなっています。これらはまとめて処理することはできませんので、それぞれに合ったリサイクルの手段が必要となります。アイスランドでは、売れ残った食料品は貧しい世帯に寄付するほか、動物用の飼料としてリサイクルしたり、バイオマス発電に使ったりしているそうです。

アイスランドでは、こうした取り組みとは別の新たなリサイクルの手段として、売れ残りのパンを使ってビールを醸造しています。その名も「Bread Board Pale Ale」。協力している醸造所のTiny Rebelによりますと、酵母によってアルコール化する糖質をパンから取り出しているのだそうです。アルコール化には麦芽の酵素も必要となるため、通常のビールと同じく麦芽も使っていますが、パンでなければ出せない繊細な香りを持ったビールを作ることができるといいます。パンを原料にした飲み物は、シンガポールで乳酸菌飲料が作られているというニュースをエコイストでも以前にお届けしましたが、廃棄パンが原料として、ますますこれから広まるかもしれませんね。

ところで、食品廃棄物を減らすことは、具体的にはどのようなメリットがあるのかをご存知ですか。今回は、メリット3点をご紹介します。一つ目は、温室効果ガスの削減です。一般的に廃棄物は燃やされるか埋め立てられるかしますが、燃やされる際は食品が含む水分によって発電効率を下げてしまいます。埋め立てられる時には、微生物に分解されることでメタンガスを発生してしまいます。いずれにしても温室効果ガスを抑えるためには食品廃棄物の量は少ないほうがいいのです。

二つ目は燃料や肥料、水などの資源を節約することにつながるということです。廃棄した量の製造を抑えることで、生産や製造、運搬に使われていた資源を使わずに済ませられるのです。そして、三つ目として、商品の値下げ、もしくは生産者の利益の向上につながります。販売者は、廃棄分を見込んで利益の出る価格を設定しています。つまり廃棄量が減れば、その分を価格に上乗せする必要がなくなり、商品価格を下げることが可能となります。

廃棄物を減らすことは決して道徳的な目標だけではありません。3つのメリットを意識をしてみることで、日々のごみを減らすモチベーションが高まるかもしれませんね。

Photo:ecoist

(エコイスト編集部)

おすすめのバックナンバーはこちら
生ゴミをリサイクルすることでのメリットとは
廃水から油を吸い取るスポンジ

2020.06.15