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ディスペンサー販売で包装紙を削減

カフェで買ったコーヒーをマイボトルに入れてもらうように、これからはスーパーで買うチョコやシリアルを自分専用の容器に入れて持ち帰る時代が来るかもしれません。

ネスカフェやキットカットなどで知られるグローバル食品メーカーのネスレ社が、包装紙を使わずに商品を販売する試みを始めました。買い物客は容器を持参し、店舗の大型ディスペンサーから直接商品を詰めて購入するのです。使い捨ての包装紙を減らす同社の一連の取り組みの一つとのことです。

ディスペンサー販売の試験運用は、本社のあるスイスのネスレショップ3店舗で4ヶ月間実施。看板商品であるインスタントコーヒーのネスカフェゴールドとペットフードのピュリナを販売しました。買い物客はタッチパネルで容器の種類や商品の銘柄を選び、ディスペンサーから商品を自分で容器に入れて購入します。包装紙に通常記載されている成分や栄養価、賞味期限などの製品情報はタッチパネルの操作でラベルを出力しプリントアウトして持ち帰ることが可能です。

この取り組みに協力したのはチェコの企業のMIWA社。ディスペンサーと容器の開発を通じて、プラスチック包装紙を使わない新たな小売業のシステムを提案するスタートアップベンチャーです。社名のMIWAは、MInimum WAsteの略。EUだけで年間1600万トン排出されているプラスチック包装紙の廃棄物問題に対して、リサイクルするだけではなく、それ自体の量を減らす必要があると考え、事業を展開しています。

ネスレ社の発表によりますと、試験運用は買い物客から好評とのことで、今後数ヶ月の間にディスペンサーでの販売を増やしていく計画だといいます。同社のパッケージ部門の担当者エレーヌランクイットさんは「パッケージングは食品の安全性を維持するために必要なもの。(MIWAの)ディスペンサーは商品の安全性を確保しながら、スマートテクノロジーによって鮮度とトレーサビリティを管理している点で斬新です」と話しています。

ネスレ社は昨年9月、安全で環境にやさしいパッケージングの研究と開発に特化したネスレ包装科学研究所を設立。今回のディスペンサー販売のほか、再利用可能な包装紙をはじめ、簡素化された包装材料、リサイクルされた包装材料、バイオベースの堆肥化可能な生分解性材料など、さまざまな観点から研究を進めています。同社は、2025年までに全てのパッケージをリサイクル可能なもの、または再利用可能なものにする、と宣言しています。商品の顔であるパッケージをなくすという常識に囚われない取り組み。まさに、SDGsの目標の一つである「作る責任、使う責任」の解釈を広げた施策といえます。

Source: https://www.nestle.com/media/news/
Photo:ネスレ社

(エコイスト編集部)


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