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94%再生紙で作られたワインボトル!?

Bottle(ボトル)=瓶、すなわち、ガラスというのが一般的でしたが、ここ最近、飲料業界の酒造メーカーが続々と紙のボトルを開発しています。例えば、2019年10月にはビール醸造のカールスバーグ社が紙製ビールボトルのプロトタイプを発表。2020年7月には多数のアルコール飲料ブランドを有しているディアジオ社が、2021年に紙ベースボトルのウイスキー「ジョニー・ウォーカー」を販売すると発表しました。このように、飲料業界では、ボトルの素材が紙製へと大きな転換期を迎えているのです。

そして、今度、『グラスボトルの発売以来、ワインとスピリッツ最大のイノベーション』とまで謳うボトルをイギリスのFrugalpac社が発表しました。持続可能な包装を目指す同社が発表したボトルは、「Frugal Bottle」と呼ばれ、94%再生紙から作られています。

発表によると、Frugal Bottleのポイントは以下の6つ。

①Frugal Bottleの重さは、わずか83gという軽さ。通常のガラス瓶よりも最大で5倍軽く、持ち運びや運搬が簡単。

②Intertek社(製品のテストや検査、認証を行う会社)の分析によると、Frugal Bottleは化学物質を含まない再生紙から作られており、ガラス瓶よりも最大で6倍 (84%) 低く、100%再生プラスチックから作られた瓶よりも三分の一以上低いカーボンフットプリント(※1)である。また、Frugal Bottleのウォーターフットプリント(※2)もガラスの4倍は低い。

③プラスチック製の食品用ライナーを紙ボトルから剥がし、それぞれのリサイクルボックスに入れるだけで簡単にリサイクルができる。

④Frugal Bottleはプラスチック使用量が少なく、再生プラスチック100%で作られたボトル64gと比べて、わずか15gの使用量。

⑤再生紙を使用しているため、ボトル全体360度にわたってブランディングが可能。

⑥Frugal Bottleは、ボトリング施設で製造でき、デザインと印刷を自由に行え、さらに、二酸化炭素排出量を削減しながらも輸送コスト効率が高いため、ワイン生産者にとってもより良いものである。

発表によれば、持続可能な容器包装の推進に熱心なイギリスの大手スーパーマーケット・チェーンなども検討しており、今後数週間でイギリス・デンマーク・オランダなど、他の小売店でも販売される予定とのこと。また、ジンやウォッカ、ラムなどにも使用できるFrugal Bottleは、二酸化炭素排出量の目標を掲げている飲料業界に大きな関心を呼び起こしていると述べられています。

このFrugal Bottleを初めて使ったワインは、受賞歴のあるイタリアのブドウ園カンティーナ・ゴッチャ(Cantina Goccia)から発売されています。このワインは、オンラインサイトで購入することも可能です。

飲料業界は製造から販売に至るまで、多くのエネルギーを使い、二酸化炭素を排出する業界ですが、ボトルの改良のみならず、水の保全や原料の持続可能な調達など、多方面の問題に立ち向かっています。多面的な取り組みで、環境課題や社会課題の改善に期待したいところです。

▶︎ Cantina Gocciaのオンラインショップ
https://www.cantinagoccia.com/3q-2017

※1
カーボンフットプリント:商品やサービスの原材料の調達から生産、流通を経て最後に廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算したもの。

※2
ウォーターフットプリント:モノやサービスを消費する過程で使用された水の総量を図る概念。

Source:https://www.frugalpac.com/
Photo:Frugalpac社

(エコイスト編集部)


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