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環境問題・貧困問題、どちらにも取り組むペット製品会社

ecoistでは、プラスチックごみから新たな製品を作る企業をいくつか紹介してきました。例えば、リサイクル済みペットボトルでコートを作るアパレルブランド「EVERLANE(エバーレーン)」や再生プラスチックからデビットカードを作るマレーシアの銀行RHB Islamicなど、世界中の企業がプラスチックをシングルユースで終わらせるのではなく、循環させようとしています。スタートアップ企業Project Bluもその会社のひとつです。

イギリスを拠点とするProject Bluは、プラスチック廃棄物や古着、皮革を使って、ペット用のベッド・おもちゃ・首輪・リードを製造している会社です。ベッドやおもちゃは、まず回収された廃棄プラスチックを粉砕機で細かく砕きフレーク状に分解します。次に、熱を加え液体化し、液体を細かい穴から押し出すことで糸状になります。最後に、その糸と古着から抽出した糸を組み合わせることで作られています。首輪やリードは少しトリッキーなやり方とのこと。処分される皮革廃棄物を皮革繊維に分解し、水流交絡法(※1)と呼ばれる手法により複合材にされます。これにより、革の廃棄物が新たな1枚の革素材に加工されます。その後、イタリアの職人が手作業で、スタイリッシュなリードと首輪に仕上げています。

Project Bluが製品を作る過程では、有害な化学物質を使用せず、従来のPET・綿糸製造に比べ、水使用量を86%削減。2020年からはサプライチェーン全体でカーボンニュートラルにしているとのこと。今後もリサイクルPETや古着などの低炭素材料を使用していくこと、航空輸送ではなく海上輸送を活用してエネルギー効率を高めるなど、サプライチェーン全体で炭素排出量を削減するとのこと。

Project Bluは、単にプラスチックごみで汚れた海を綺麗にするだけでなく、貧しい国の地域と協力して、海にプラスチックが流れ出ることを防ぐ必要があると述べています。そのために、インドとフィリピンの沿岸部のコミュニティと協力してプラスチック廃棄物を収集したり、Plastic Bank(※2)への寄付をしたりしています。

これまでのビジネスは、お金を稼ぐことがメインでしたが、これからはProject Bluのように環境問題や貧困問題といった課題にアプローチすることができるビジネスが増えていくことが予想されます。そうしなければ、気候変動問題といった地球規模の課題は解決できませんからね。

※1
水流交絡法:堆積された繊維上にジェット水流を噴射し、その圧力によって繊維同士を絡み合わせてシート状に結合させる製法。
※2
Plastic Bank:使用済みのプラスチックを回収してリサイクルし、製造業者や大手小売業者などに販売するビジネスを展開している。回収されたプラスチックを現金ではなく一種の仮想通貨で買い取るとともに、その仮想通貨を使って食料や水、日用品などを購入できる仕組みとなっている。

Source:https://projectblu.co/
Photo:Project Blu

(エコイスト編集部)


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