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世界最古の地下鉄も再エネ化

世界最古の地下鉄であるイギリス・ロンドンの地下鉄。映画好きの方であれば、スパイ映画「007」シリーズの『007スカイフォール』でのボンドと悪役の緊迫したアクションシーンを思い浮かべるのではないでしょうか。トンネルの形状から「チューブ(Tube)」という愛称で呼ばれているロンドンの地下鉄ですが、開業時の1863年はまだ蒸気機関車の時代であったため、駅や乗客はすすだらけになっていたそうです。そんな歴史を持つロンドンの地下鉄が、電車を走らせる電気をクリーンにする計画を発表しました。

2020年7月、ロンドン市は、市内を走る地下鉄の電源を2030年までに100%再生可能エネルギーに切り替えると発表。現在の地下鉄の電力は、発電源をミックスした電力を送電会社National Gridから購入していますが、これを太陽光発電、風力発電の発電事業者からの電力購入契約(PPA ※1)に段階的に切り替えていくそうです。

また、ロンドンの地下鉄を運営するTransport for London (TfL)は、地下鉄網の運用電力を再生可能エネルギー電力に切り替えるテストを始めたことを発表。今回の再エネテストは、市長のサディク・カーン氏が2030年までにゼロカーボン地下鉄ネットワークを構築するとの公約に基づくものです。TfLは、イギリスで最大級の電力消費者で年間1.6TWhの電気を使用しており、これは、約360万世帯が消費する電力に相当する量。将来的には、再生可能エネルギーの使用を拡大することを目指しているそうです。

今回、発表された取り組みは、市長のサディク・カーン氏が発表した「環境戦略」の中の、2050年までにロンドンをカーボンニュートラルにする計画の一部です。この計画の他にも、大気汚染や環境に配慮したインフラ、廃棄物のリサイクルなどについて細かく、目標を掲げています。

世界で最初に走った地下鉄が、今度は再生可能エネルギーで走る世界で最初の地下鉄になりそうです。東京の地下鉄も駅舎の屋根に太陽光発電システムを導入し、駅のエスカレーターやエレベーター、照明などに使用しており、着実に再生可能エネルギーの導入が進んでいるようです。ロンドンの地下鉄に追いつけ、追い越せで、再生可能エネルギーで走る地下鉄化を期待します。

※1
PPA:電気を利用者に売る電気事業者と発電事業者)の間で結ぶ「電力販売契約」のこと。Power Purchase Agreementという英語表記の略称。

Source:https://www.london.gov.uk/press-releases/
Photo:Adobe Stock

(エコイスト編集部)


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