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Dropboxがデータセンターの効率化を発表

パソコンやスマートフォンがあれば、インターネットを介してあらゆることができるようになった現代ですが、そうしたIT環境をサポートしているインフラ施設をご存知でしょうか?答えはデータセンターと呼ばれる大量のIT機器を管理する施設で、企業は自社で持っていたり、他社から借りたりして、自社のサービスをインターネット上で運用しています。データセンターは2018年の時点で世界の電力消費量の1%以上を占めており、対策を取らなければ、この割合は世の中のデジタル化と比例して飛躍的に増加していくと予測されています。

そんな中、オンラインストレージサービスを提供する米国のIT企業Dropboxは8月、2030年を期限とする持続可能性に関する目標を発表しました。同社の事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーにすることなど4項目を挙げており、データセンターでの消費電力の削減を目指すことを強調しています。

これまでもエコイストでお伝えしてきた通り、先進企業の多くが使用電力を自然エネルギーに転換しようとしています。中でもIT業界をリードしているのがGoogleやappleで、両社はすでに自然エネルギー100%での事業運営を達成しています。そんな両社や今回取り上げているDropboxなどのIT企業に共通する主な電力の消費場所こそデータセンターなのです。大量のコンピューターや通信機器を抱え、機械の発熱を抑える冷却システムも含めて、一日24時間、年間365日稼働し続けるため、電力量が膨大になるのです。

そこで、Dropboxは米国で所有するデータセンターと、オーストラリア、ドイツ、日本で運用しているサーバーで使うエネルギーの節約に投資をするといいます。具体的には、データを記録するハードディスクの記録方式を、従来型の PMR(垂直磁気記録方式)から最新のSMR (シングル磁気記録方式)に変えることで、消費電力の削減を進めていくといいます。これによって、増え続けるデータに対して、記録容量を増やしながらもエネルギー消費量を下げることが可能になるとのことです。

こうした企業による電力効率化の成果の調査結果も発表されています。米国のScience誌によりますと、データセンターで行われているコンピューティングの量は2010年から2018年の間に550%増加している一方で、同期間におけるエネルギー消費量は6%しか増加していないといいます。インターネット接続量の増加とストレージ技術の進歩の果てしない競争にも見えますが、現在のところ、電力使用量の爆発的な増加は防ぐことができているようです。インターネットの利便性は日に日に快適になっていきますが、その裏で膨大なエネルギーが消費されていることを、私たちインターネットのユーザーは意識しておく必要があるかもしれません。

Dropboxではこうした技術的な取り組みのほか、気候変動対策に取り組む非営利団体を支援することも発表。既に7,000を超える非営利団体に無料のクラウドサービスライセンスを提供していますが、支援を一層拡大していくといいます。また、従業員の環境への取り組みを進めるためにボランティア休暇制度を導入。年間32時間のボランティア活動を労働時間として認めるといいます。さらに、従業員の出張を減らしたり、より効率的なリモートワークを実践したりすることで、古いビジネス慣習が生む無駄な温室効果ガスの排出も削減していくとのことです。

Source:https://blog.dropbox.com/topics/company/
Photo:Adobe stock


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