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東南アジア向けの次世代モビリティ

ベトナムやカンボジアには、野菜や果物、生花などを自転車いっぱいに積み込んで販売する人たちがいます。商品を大量に積んでいるのにもかかわらず、どうして真っ直ぐに走れるのだろうと感心するほどです。この東南アジア独自の文化とも言える自転車商人に向けた新しいモビリティが考案されました。

その新しいモビリティは、ミシュランのデザインコンペディション「2020ミシュラン・チャレンジ・デザイン」で、第2位に選ばれたアイデアです。今年で20回目という節目を迎えた本コンペディションのテーマは、「Upcycle(アップサイクル )」。参加者は、持続可能なモビリティにおけるデザインの役割を明確化し、再利用されたデザインが社会的、環境的、または経済的価値をどのように高めるかを視覚的に伝えることが求められました。世界中から応募が寄せられ、Hyundai・ホンダ・BMWなど世界的な自動車メーカーでデザイナーを務めている人たちが審査を行いました。

第2位に選ばれた東南アジア向けのモビリティは、「FarGO」と名付けられ、ロンドンにあるRoyal College of Artの大学院生2人が考案しました。彼らは、ベトナムやカンボジアの自転車商人が重い荷物で苦労していることと貨物スペースの少なさに着目し、思い負荷に耐え、操作が簡単で、荷物を運ぶことができる電動アシスト自転車を提供することで、この問題の解決を目指したそうです。

「FarGO」の特徴は2つ。まず、フロントは、野菜や果物といった商品を入れる収納ボックスと腰掛けることのできる椅子タイプ、屋台のような屋根付きモジュールに変更可能な仕様となっている点です。この収納ボックスは、廃棄されたプラスチックを材料に作ることが想定されています。次に、フロントに搭載された電気モーターは、重い荷物を積んだ時にはパワーアシストし、使用しない時には充電できる点です。搭載される電気モーターは、中古の電気自動車(EV)の電気モーターとバッテリーを再利用することを想定しています。さらに、彼らは、ベトナムやカンボジアの地元住民が「FarGO」を購入できるよう手頃な価格に設定し、効率的なモビリティを地域社会に提供することで、地域経済を改善することも考えたそうです。

「FarGO」は、コンペディションということで構想段階ですが、これが実現することで、今までの自転車より多くの商品を運び、販売が増えることによって所得の向上につながるでしょう。その国の文化的特徴を考慮しながら、安心・安全で環境にもやさしい、このようなモビリティが世界中に広まることを期待したいですね。

Source:https://www.michelinchallengedesign.com/
Photo:FarGO

(エコイスト編集部)


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