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水素も重要な動力源となる可能性

産業革命の発祥地であるイギリスが、石油や石炭といった化石燃料からの卒業を宣言したことは、歴史を刻んだ瞬間ともいえるでしょう。イギリス政府は、2019年6月12日に、「2050年に温室効果ガス排出量を実質ゼロにする」目標を打ち出しました。その目標を達成し、地球の平均気温の上昇を1.5度に抑えるべく各種業界が努力しています。

なかでも、二酸化炭素排出量の多い航空機メーカーが続々と次世代の航空機を開発しています。KLMオランダ航空は、V字形の航空機「Flying-V(フライングV)」を発表し、小型プロトタイプの飛行に成功したり、エアバス社は、水素を燃料とした航空機の商用化を2035年までに目指すと発表するなど、航空業界が本腰を入れて温室効果ガスの削減に取り組み始めています。

そして、代替燃料イノベーション企業のZeroAvia社が、世界初の水素燃料電池で動く旅客機の飛行を成功させました。発表によると、イギリス・クランフィールドにある同社の研究施設で20分間のテスト飛行に成功したとのこと。テスト飛行には、6人乗りのプライベートジェット「Piper M350」を改造した機体が使用されています。また、今年の年末までに250マイル(約400キロメートル)の飛行ができるよう目指していると述べており、実現されれば、ロサンゼルス=サンフランシスコ間、ロンドン=エジンバラ間など人気のある短距離路線での実用化が期待されます。

世界初の水素燃料電池による飛行成功について、ZeroAvia社の最高経営責任者(CEO)であるVal Miftakhov氏は、次のようにコメントしています。『実験機での水素燃料電池を動力源とした飛行は、一般の航空機サイズでの真のゼロエミッションフライトに可能性があることを示しています。』

ニューヨーク市マンハッタンのユニオンスクエアにある巨大なデジタル時計に、温暖化が進み、地球が深刻な状況に陥り、取り返しがつかないことになってしまうまでのタイムリミット「7年102日16時間42分16秒(2020年9月19日時点)」が表示され話題となりました。本当に時間がないことが突き付けられ、ハッとした人も多いかと思います。そんな中でのZeroAvia社の発表は、温室効果ガスを出さずに飛べる飛行機の実現が間近であるという期待に胸が膨らみます。しかし、企業の努力だけでは十分ではありません。私たち自身、一人一人が出来ることをきちんと行動すべき時なのです。

Source: https://www.zeroavia.com/press-release-25-09-2020
Photo: ZeroAvia

(エコイスト編集部)


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