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燃料電池で走る大型トラック

世界気象機関(WMO)は9月9日に、2020年から2024年までの5年間のうち1ヶ月以上は、産業革命前と比べて気温が1.5℃上昇する可能性が70%あるとするレポート(※1)を発表しました。このように地球温暖化が止まる気配がなく、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガス排出の削減は、人類喫緊の課題であるといえます。そのため、アメリカ・カリフォルニア州では、2045年に州内で走行するトラック、バンをすべてゼロ・エミッション(ZEV)、つまり電気自動車(EV)や水素(燃料電池車、FCEV)など排気ガスを出さない車両に変更する方針が打ち出されています。EUでも、トラックなど大型車の二酸化炭素排出量を2030年までに2019年に比べて平均30%削減する規制案が、EU加盟国と欧州議会で合意されるなど、二酸化炭素を排出しないクリーンな大型トラックの需要が高まっています。

このたび、トヨタ自動車株式会社の北米事業体であるToyota Motor North America, Inc.と、日野自動車株式会社の米国における販売子会社の日野モータース セールス U.S.A.、生産子会社の日野モータース マニュファクチュアリング U.S.A.は、北米向けに燃料電池で走行する大型トラックの開発に共同で取り組むと、2020年10月5日に発表しました。

日野が北米で投入している新型HINO XLシリーズのシャシーをベースに、トヨタの燃料電池技術を組み合わせ、CO2を排出せずに走行する大型トラックを開発するとのこと。今後、2021年の前半に試作車両を開発し、テストを進めていくそうです。また、今回発表された取り組みは、今年3月に発表した日本国内向け燃料電池大型トラックの共同開発をさらに発展させるものとのこと。

トヨタ自動車と日野自動車は、水素を燃料とする燃料電池車を開発していますが、電気自動車メーカーのテスラは、電気を動力とする電動大型トラック「Semi(セミ)」を開発中です。2019年に予定していた生産・販売開始が、2021年に延期されることになりましたが、ウォルマート・カナダが予約注文台数を当初の10台から30台に増やすなど、大型トラックのクリーン化にかなりの期待が寄せられていることが推察できます。

一方、二酸化炭素排出量の多い飛行機のクリーン化に関しても、ここ最近多く発表が出されており、いずれも水素を燃料に飛ぶ想定です。一時期は、クリーンな乗り物というと、電気で動く乗り物が多いイメージでしたが、十分な航続距離と積載量が求められる大型トラックや飛行機には、水素を動力源とする流れが強いようです。技術の革新により、温室効果ガスが出ないクリーンなモビリティの開発に期待しましょう。

※1 United in Science report: https://public.wmo.int/en/media/press-release/united-science-report-climate-change-has-not-stopped-covid19

Source: https://pressroom.toyota.com/toyota-and-hino-truck-to-jointly-develop-class-8-fuel-cell-electric-truck-for-north-america/
Photo: Toyota

(エコイスト編集部)


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