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黒いプラスチックが、再生可能エネルギーの未来を開く

 英国のスウォンジー大学のEnergy Safety Research Institute(ESRI)の研究チームが、『The Journal for Carbon Research』誌に論文を発表。それによると、プラスチック廃棄物から新材料を作る化学リサイクルにフォーカス。特にスーパーマーケットでの食品包装に使われ、リサイクルが容易ではなかった黒いプラスチック材について、その廃棄物から炭素原子を取り出し、高純度の炭素電線を作り、ナノチューブの電気性能と出力を向上させる研究を実施中。計画では、3年後には大規模な展開が可能になるとのことです。

 プラスチックの主要成分は炭素、水素、酸素。これら3つの元素の量と配置が各プラスチックの性質を決定します。プラスチックは高度に精製された非常に純度が高い化学物質のため、これらを元素に分解し、異なる配列で結合させることで、カーボン・ナノチューブのような高価値の材料を作ることができます。

 ESRIのアルヴィン・オーベーク・ホワイト博士曰く「カーボン・ナノチューブの物性として熱伝導性と導電性に優れている点が挙げられる。これを活かし、タッチスクリーン用導電性フィルムや5Gネットワーク用のアンテナなど、さまざまな製品の製造に利用できます。この研究はプラスチック廃棄物の減量はもちろん、カーボン・ナノチューブの活用で送電線の過熱と故障の解決にも役立ちます。つまり風力や太陽光といった再生可能エネルギーの未来にとって課題だった、送配電時の電力ロスを減らせる可能性があるのです」

(エコイスト編集部)

2019.08.19