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コンビニ業界のタブーをアプリがどこまで変えられるか

 まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「食品ロス」は日本でも問題となっています。農林水産省によると、年間で640万トンもの食品ロスが発生し、国民一人当たりに換算すると、お茶腕約1杯分の食べものが毎日捨てられていることになります。

 節分シーズンの恵方巻きなどの大量廃棄が社会問題となるなど、コンビニ業界でも食品ロスは大きな課題です。コンビニ各社では最近、賞味期限近い商品のポイント還元率を上げるなど、食品ロスを減らすための取り組みに着手しはじめました。そんな中、株式会社エイチ・アイ・エスの子会社のみなとく株式会社と株式会社ポプラは期限切れになりそうな商品をアプリで値引きして販売する取り組みを開始しました。

 使用するのは、食品ロスの解決を目的としたクーポンアプリ「No Food Loss」。ポプラの店頭に並ぶパン、乳飲料、お菓子などが対象で、販売期限や季節限定パッケージなどの理由で、まだ食べられるのにやむなく廃棄する食品を、値引きして販売します。このアプリはユーザーに対して近隣店舗の食品ロス情報をクーポン形式で通知し、直接店舗でクーポンを認証させることで、対象の商品を安く購入できるというもの。ポプラでは2019年2月から関東地区の直営店で検証を行った結果、食品廃棄ロス削減に一定の効果が得られたことから、関東から九州までの直営89店舗へ導入、運用を開始しました。現在は、iPhoneアプリのみ対応となっています。

この取り組みで、商品によっては最大で半額近い価格で購入できるようになります。なお、ユーザーが購入した金額の一部は、NPO法人「TABLE FOR TWO」を通じて、アフリカやアジアの子どもたちの給食費として寄付されます。 期限が近づいて売り場から外した商品を値引きして売ることは、これまでコンビニ業界でタブーとされてきたことです。サステナブルな社会の実現のためには、ポプラのように改革できるタブーにメスを入れるフレキシブルな姿勢と勇気ある実行力が必要不可欠であることを認識させられます。

(エコイスト編集部)

2019.09.19