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紙やプラスチックの代わりに石灰石を活用

 紙やプラスチックは、私たちの日常生活に欠かせないものになっていますが、それらの製造には地球の限りある資源が多用され、地球環境への大きな負荷となっています。例えば、プラスチックは石油由来の原料を多用するだけでなく、自然に分解されることがありません。また、紙は製造する際に大量の木や水を必要とします。

 2011年に設立した日本のベンチャー企業であるTBMが開発した、石灰石を主原料とした「LIMEX(ライメックス)」という素材は、紙やプラスチックの代替材料として注目されています。石灰石の埋蔵量は世界的に多く、資源の乏しい日本でも100%自給自足することが可能です。効率のよいリサイクルも可能であることを考えると、ほぼ無尽蔵な資源であると言えます。

 LIMEXは射出成形など、プラスチックと同じ成形方法で加工できることから、石油由来のプラスチックの代替材料として利用できます。また、シート状に延ばすと紙のようになり、印刷もできるため、名刺やメニュー表として利用する企業も増えているのだとか。耐久性や耐水性など、紙にはない利点を持つことも特長です。さらに、LIMEXは木や水をほぼ使用せず製造することが可能です。使用後は回収して再生ペレット化することで、再利用ができます。TBMでは不要になった紙代替製品を回収し、プラスチックの代替材料であるペレット材料を製造して、プラスチック代替製品の再製品化することを、元の製品よりも次元・価値の高いものを生み出す「アップサイクル」と位置づけています。同社ではこのLIMEX 製品の回収モデルを含めたアップサイクルのスキームを世界の循環型経済の先行的モデル(資源循環システム)として確立できるように、神奈川県や福井県鯖江市などの自治体と連携して循環モデルの構築を進めています。

 このほか、2018年には生分解性LIMEXの開発を開始。また2019年には、主原料の石灰石と植物由来樹脂でつくられた「Bio LIMEX」の製品化に成功。この「Bio LIMEX」でつくられたゴミ袋は、G20大阪サミットの会場内で使用されました。主に、使い捨てを想定されている製品の代替として普及を推進していく方針です。

(エコイスト編集部)

2019.09.24