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ゼロ・エミッション化にトライする川崎の工業団地

 経産省が定める「エコタウン」の承認を取得し、先進的な環境調和型のまちづくりを目指す川崎市は、2002年にエコタウンのモデル施設として、川崎市川崎区水江町に「川崎ゼロ・エミッション工業団地」を開設しました。この工業団地では、事業活動で生まれる排出物や副生物をできる限り抑制し、それらの再利用・再資源化、また、エネルギーの循環活用などを行うことで、環境負荷の最小化を目指す取り組みを行っています。

 工業団地は、製紙工場やメッキ工場、鉄工所、冷凍倉庫など13の企業や施設で構成され、それぞれの企業は明確な環境基本方針を持って事業を展開します。例えば、製紙業を行うコアレックス三栄は、世界初のゼロ・エミッション製紙工場として難再生古紙を100%原料にトイレットペーパーを生産しています。また、メッキなどの表面処理を行う三光精工は、メッキ処理用の有害な薬液について、循環システムを設けることで工場内からの排出を防いでいます。このように、工業団地を構成する企業は、それぞれが個別にゼロ・エミッション化を進めていますが、余剰電力を共同受電するなど近隣企業同士でも協力するほか、団地外の製鉄所など周辺施設とも連携しながら、効率的に排出を抑制しています。

 また、企業内で発生する廃棄物についても、積極的な抑制活動を行っています。例えば、団地内で使用される水は、下水処理水の再使用など循環使用を行い、廃水処理設備の負荷を低減しています。また、工場内で発生した焼却灰や生ごみは、セメント原料や肥料として再利用するなど、ごみ削減を徹底しています。

 工業団地で構築した循環型システムは、地域全体でのゼロ・エミッション化の取り組みに活用されています。また、市では東南アジアなど世界中から工業団地の見学者を受け入れるなど、工業団地で培ったリサイクルに関する知見を、広く社会に還元しています。

(エコイスト編集部)

2019.10.01