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「日本がやばい!」気候変動へのアクションを訴える学生たち

 先月の23日にニューヨークで開催された国連の気候行動サミットのハイライトは、間違いなく16歳のスウェーデン人少女、グレタ・トゥーンベリさんによるスピーチであったといえるでしょう。世界中の注目を集めたグレタさんの行動に共感した若者によって、9月20日には世界185ヵ国で「グローバル気候マーチ」が開催され、約760万人が参加しました。

 日本では東京・渋谷に2,800人が、全国では合計約5,000人がこの運動に参加。運動を主導したのは、首都圏10人程の大学生・高校生で、Fridays For Future(FFF)Tokyoと呼ばれる、有志の学生による集まりです。

 今回、ecoistではFFF Tokyoのオーガナイザーである、宮﨑紗矢香さんと太田絋生さんにインタビューを行いました。2人とも、都内の大学に通う大学生。宮﨑さんは大学のアクティブラーニングのような授業で、池袋で子ども食堂を展開するNPO法人「豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」を知り、NPOが運営する子ども食堂に、ボランティアとして参加するようになったそうです。そのボランティア活動の中で持続可能な開発目標(SDGs)に興味を持ち、今年の春にはスウェーデンで行われたSDGsツアーにも参加。日本との意識の違いに驚かされたそうです。帰国後、SDGsをキーワードに就職活動を行ったものの、多くの企業は環境問題に対し否定的な態度で相手にされないことに憤りを感じていたといいます。ちょうどその頃、グレタさんのスピーチを聞き、「子どもを愛していると言いながら、子どもの未来を奪う」、「子どもに対して希望を持つな」というメッセージに強く心を動かされ、FFF Tokyoへの参加を決めました。一方、太田さんは文科省のインターンがきっかけでグレタさんを知り、検索してFFF TokyoのFacebookのページを見つけ、飛び入りでデモに参加したことが、活動を始めたきっかけだったとのこと。

 宮﨑さんは、FFF Tokyoの活動を「綺麗事」という見方をされたり、本心ではなくおだてられるなど、活動への理解を得られたことは少なかったと語ります。また、太田さんは活動に参加したことを知った親に心配されてしまい、「多少ネガティブな印象を与えるとは思っていましたが、家族や友達から想像以上に否定的に捉えられてしまいました」と。今後の活動や生活に少なからず不安を感じていると、太田さんは話してくれました。

 宮﨑さんは運動へ参加する中で、日本が“環境後進国”となった現状を肌で感じ、「日本がやばい! この10年でさらに取り返しのつかないことになる」と、強い危機感を覚え、今後10年、自分はどう生きていくか迷いの中にいるといいます。大学で社会学を専攻する彼女は、自身の経験を踏まえて卒論をまとめている最中に「“気候変動はこうするべき”と大きな主語で語るのではなく、この自分がしてきた経験、小さな問題として引き受けないと、問題の本質には近づけない」ということを学んだと言います。一方、現在大学3年生の太田さんは、不安はありながらも、就職活動をしながらFFF Tokyoでの活動を継続していきたいと考えているそうです。

 気候変動による環境問題は解決できるものであるとecoist編集部も考えています。ただ、問題に対する明確なソリューションを確実なものとしていくには、若者だけではなく、直接的な効力を有する事業者、そして、地球上の人類のひとりひとりが自分ごととして捉えることが重要であります。自分たちの世代が無難にやり過ごせれば良いでは、決して持続可能な社会にはなり得ないのですから。大手企業の経営者の方たちが最近の経済誌のインタビューで異口同音に、日本の現況を憂いている発言を行なっているいっぽう、そういった状況下でこそ真価を発揮できるのが日本人と話をしています。環境問題は他人事ではないことを認識し、次世代も豊かに生きていける社会とするべき行動を起こすフェーズであるのです。

Photo:Fridays For Future(FFF)Tokyo

(エコイスト編集部)

2019.10.24