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水と森を守る木のストロー

最近、飲食店で飲み物を頼むと紙ストローで出てくることが増えたと思いませんか? 海洋プラスチックの問題を背景に、世界的に脱プラスチックの広がりを見せるなか、日本トランスオーシャン航空株式会社は、航空業界で世界初となる「木のストロー」の提供を開始しました。

この取り組みは、同社の「SDGsの達成に向けた取り組み」の一貫として、2019年10月1日より、那覇発 福岡行きのクラスJシート向けに提供が開始されました。

2019年10月4日に開催された記者会見では、このストローの企画・販売の株式会社スマパノ代表の興津氏から、木のストローを推進するポイントが説明されました。そのポイントとは、まず第一に、木は持続可能な素材であること、そして、日本の水と森を守るために木を使う必要があること。さらに、木という素材の魅力を通じた新しい価値を創造することの3点が述べられました。会見には、実際に木のストローを搭乗者に提供している客室乗務員も参加し、搭乗者から「いい取り組みですね」という激励や「いつもより美味しく感じる」といった感想や、大切に持ち帰る人が半数程度いることなど、早くもたくさんの反響があることが報告がされました。

木のストローの利用を推進する2つ目のポイントに「日本の水と森を守るために木を使う必要がある」とありますが、なぜ、木を使うことが水と森を守ることにつながるのでしょうか? 森の木を切ってまで消耗品のストローにする必要はあるの? 森は自然のままが良いのでは?と考える方も多いのでは。

森は降った雨水を一時的に土中に蓄え、木々が光合成を行う際に蒸発させ、その残りを湧き水という形でろ過しながら低い土地の方へと流していきます。しかし、手つかずのまま放置された、木々が密集した暗い森では日光が地表まで届かず、土壌や下草が育たないため、保水・浄化能力がなくなります。そうすると、土砂崩れなどの災害の原因になります。ですので、木を間引くことは重要で、間引いたことによって日光が地面に届き、健康な森の状態が保たれるのです。間引いた木(間伐材)を使うことで森と水を守るということは、このことを言っています。

 現在は原料にトドマツと杉が利用されていますが、日本トランスオーシャンとスマパノは、2020年度中に沖縄県産の木材を用いることを目指しており、本社のある地元沖縄の森林保全と持続可能な林業の活性化にも繋げていくそうです。海洋汚染対策だけでなく、地域の水と森を守ることにもなる「木のストロー」が色々な業界にも広まって欲しいですね。

ちなみに、木のストローは個人でも購入可能です。洗って食器乾燥機で十分に乾燥させると、複数回使用することができますので、お家でも使ってみてはいかがでしょうか。

Photo: 株式会社クレコ・ラボ

(エコイスト編集部)

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