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国内最大級規模の自家消費型太陽光発電

地球温暖化は世界規模で取り組む必要のある喫緊の課題です。地球温暖化の原因と言われる温室効果ガス(二酸化炭素)を排出する化石燃料からの脱却=再生可能エネルギーの普及が急務な状況において、自立した発電事業である「自家消費」はこれらからの時代、企業・個人でも普及していくエネルギーシステムではないでしょうか。

とは言っても、太陽光発電をよく知らない方にすれば「自家消費」というワード自体、馴染みが薄いワードかもしれませんね。これは太陽光発電の導入方法の一つです。太陽光発電には「投資型(全量売電型)」と「自家消費型」の導入方法があります。太陽光というと、これまでは固定価格買取制度(通称FIT)による売電で利益を得る「投資型」が多く見られましたが、固定買取制度の売電価格の下落と電気料金単価の高騰から「自家消費型」の導入が増えてきています。つまり、「売るより使った方がお得」と情勢が変化しているのです。自家消費は、「発電した電気量=電気料金の削減」につながるため、電気使用量が多い施設で導入され始めています。

自家消費は、導入事業者の経済的メリットがありつつ、使う電力がクリーンで環境負荷を減らす側面も持ち合わせています。そんな自家消費型の太陽光発電において、三菱自動車、三菱商事、三菱商事パワーの3社で連携して造られた、国内最大級規模の自家消費型太陽光発電システムが登場しました。

2019年12月11日、三菱自動車工業株式会社は、三菱商事株式会社および三菱商事パワー株式会社が提供するエネルギーソリューションサービスを、三菱自動車の主力工場である岡崎製作所(愛知県岡崎市)に導入すると発表しました。2020年5月に稼働予定で、初期設置容量は約3MW(年間発電量:3GWh)ですが、順次、追加増強して再生可能エネルギーの発電量を増やしていく計画とのこと。発電設備は三菱商事と三菱商事パワーが設置・保有・運営し、三菱自動車は電力料金負担のみ。発電した電力は岡崎製作所で使用されることで、電動車を低炭素・クリーンに生産できるようになります。また、2020年度中に構築・実証予定の最大容量1MWhの蓄電池システムは、岡崎製作所で生産、販売した「アウトランダーPHEV」のリユース電池を活用する予定です。そして、将来的には蓄電池システムをVPP(バーチャルパワープラント※1)として利用することも検討しており、地域の電力供給系統の安定化へ寄与することを目指しているそうです。さらに、万が一の災害等非常時の停電の際には、近隣の避難所となる岡崎製作所の体育館へ電力を供給することも考えられています。これは有事の際、発電設備が近くにあると心強いですね。

 地球環境保護に対して世界が活発になっている状況で、太陽光発電は有効な発電システムではないかと考えます。今以上に太陽光発電の社会的な重要度が増し、太陽光市場も活性化するのではないでしょうか。

※1…VPP(バーチャルパワープラント)とは、工場や家庭などが有する生産設備、自家発電設備、蓄電池、照明、空調などを、IoTを活用した高度なエネルギーマネジメント技術を駆使することで束ね、遠隔・統合制御することで、あたかも一つの発電所のように機能させ、電力の需給バランス調整に活用する先進的な取り組み。

Photo:三菱自動車工業株式会社

(エコイスト編集部)

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