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真摯に地球環境と向き合うファーストリテイリング

ファッション業界は、人間の活動によって排出される二酸化炭素の10%を排出し、2番目に水を多く消費する産業であり、マイクロプラスチックで海を汚染する産業とも言われています。しかし、昨年はファッション業界がようやく本腰を入れて環境問題に取り組み始めた1年と言えるのではないでしょうか。2019年8月に行われたG7サミットでは、シャネルやエルメスといったブランドが、気候変動・生物多様性の保護・海洋保護において共通の具体的な目標に取り組む「ファッション協定(Fashion Pact)」に署名しました。そのほか、ecoistでも以前取り上げましたが、プラダがECONYL®というプラスチックや魚網から作られた再生ナイロンでコレクションを展開するなど、ファッション業界で気候変動に対応する動きが活発化し始めました。

ファッション業界が地球環境と向き合い出している状況で、日本国内のアパレル業界売上高1位の株式会社ファーストリテイリングも本格的な取り組みを行っており、2020年1月には、「ファッション業界気候行動憲章」に署名を行いました。この憲章は、パリ協定の目標を支持し、2030年までにサプライチェーンも含めた温室効果ガス排出量の合計30%を削減することなど、ファッション業界全体で連携して推進すべき取り組みを定めたものです。

これまでの同社の気候変動に対する主な取り組みの1つに、店舗の省エネルギー化推進があります。日本国内ユニクロ全店舗817店舗のうち753店舗(2019年8月時点)にLEDを導入し、中国・深センの深セン万象天地店では屋上に太陽光発電パネルを設置し、同店舗の年間電力使用量の一部を再生可能エネルギーで賄っています。また、商品に関しても、2020年春夏シーズンはペットボトルをリサイクルしたポリエステル繊維を使用した、高性能速乾ウェア「ドライEX」のポロシャツを発売。2020年秋冬シーズンからは、回収した同社のダウンコートやダウンジャケットの素材を一部使用した商品を販売する予定とのこと。

以前から、ファーストリテイリング社は、パリ協定における温室効果ガス排出量削減目標を尊重し、原材料の調達から生産工程、物流、店舗まで、サプライチェーンを含む自社の事業活動全般における温室効果ガス排出量の把握と、削減に向けた取り組みを進めていました。そして、今回のファッション業界気候行動憲章への署名を通じて、持続可能な素材の調達や、生産工程の環境負荷低減、消費者との対話と意識向上に向けた働きかけなどの取り組みをさらに強化し、業界全体での温室効果ガス排出量削減に向けた連携を加速していくそうです。

(エコイスト編集部)

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