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廃棄農作物から生まれたクレヨン

今年の冬は暖かい日が続き、作物が育ち過ぎてしまっているニュースが目立ちましたね。その影響から、野菜の価格が平年よりも20〜40%程安い価格で取引されていました。消費者にとっては嬉しいですが、農家や卸売業者からはため息が漏れる事態です。取引価格が下がることも痛手ですが、育ち過ぎて供給過多になってしまい、農家自ら廃棄する事態も引き起こしてしまっています。暖冬以外にも、台風や豪雨などの自然災害により、農作物を廃棄せざるを得ないことが近年、多くなっています。農家にとっては収益が減る上、出荷できない農作物は産業廃棄物として有料で廃棄しなくてはならないため、経営を逼迫しかねません。

最近では、こういった廃棄農作物を有効活用する事例が増えてきています。昨年9月の記事では、廃棄野菜や食材を染料として再利用するコンバース イーシーラボをご紹介しましたが、今度は廃棄農作物を使った、環境にも人にもやさしいクレヨンが登場しました。

北海道の仁木・余市地区にあるNIKI Hills ワイナリーが開発・販売する「ニキヒルズ ナチュラルクレヨン」は、北海道の廃棄農作物を使って作られるため、化学物質過敏症にお悩みのお子さんなど、誰もが安心して使うことができます。製品のパッケージは、NIKI Hillsワイナリーの風景や北海道の自然をイメージし、やわらかなデザインが特徴的です。また、クレヨンの色には「さくらんぼのコンポート」や「ハスカップとブルーベリーのマドレーヌ」といった、色の名称では見かけない名称が付けられています。この名称は、ワイナリーの食卓をイメージさせるフランス料理や、NIKI Hillsワイナリーが製造するワインの名称から付けられているそうです。

NIKI Hills ワイナリーはその名前通り、ブドウの栽培からワインの醸造まで行っています。自分たちも農作物を作るため、農家さんが一生懸命作った農作物を廃棄する時のことが理解でき、少しでも活用できないかという思いから「ニキヒルズ ナチュラルクレヨン」が生まれたのではないでしょうか。昨今の気候変動により、異常気象が残念ながら今後も続くことが予想されますので、廃棄農作物を有効に活用するアイデアがますます誕生すると良いですね。

※1
六次産業:農林漁業者(1次産業)が、農産物などの生産物の元々持っている価値をさらに高め、それにより、農林漁業者の所得(収入)を向上していくこと。

Photo:株式会社DACホールディングス

(エコイスト編集部)

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2020.04.07