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「廃材は宝の山」、廃材から生まれるステーショナリー・ブランド

SDGsやサステナブルが広まる前から、環境に対して積極的に取り組んできた企業はあります。埼玉県鴻巣市にある株式会社アサヒコミュニケーションズもその一つです。同社は、CSRマークの認証取得やリサイクル用紙と植物油インキの使用、グリーンプリンティング認証取得など、早くから環境保全活動やCSR支援活動に積極的に取り組んできた創業110年の印刷工房です。積極的にリサイクル対応型印刷資材の導入を続けていましたが、どうしても廃材や余剰材が発生してしまうのが現実なのだそうです。しかし、2015年の国連サミットでSDGsが採択されたことを契機に、さらなる生産活動継続のエンジンと捉え、印刷業務から出る廃棄物を資材とした持続生産可能なオリジナル文具の開発をスタートしました。

廃棄物を使ったオリジナル文具ブランドは「ミニマルラボ」と名付けられ、コンセプトは、“Simple is good!”。これには、『「最小限」から生まれる商品で「最大限」の喜びをお届けしたい。』という想いか込められています。ミニマルラボの商品に使用する資材は、長期保管によって顧客に提供できなくなってしまった紙や、断裁された紙の切れ端、余ってしまったゴムバンドなど様々。いずれも廃棄やリサイクルの運命にある印刷用の資材たちが使われています。「廃材は宝の山」という精神のもと、行き場を失ったものに“知恵と技術”で生命を吹き込み商品化しています。これは、資材は必要最小限にとどめて、アイデアや制作工程に重きを置くのが創業時から続く、アサヒコミュニケーションズのDNAとのこと。

ミニマルラボは、新型コロナウイルスの感染拡大防止啓発ポスターの制作から始まり、ポスターは銀行や駅、役所などに掲出、地元紙へも取り上げられて話題になりました。そして、ポスター以外にも4つの商品を発売しています。バラして使うことも、人に渡すことも、壁に貼るなど自由に使える「Minimal Memo Book」、印刷現場でカラー管理のために用いる「色玉」をアクセントにした 「Color Patch Memo Book」、パソコンモニターの下にすっぽり納まる卓上カレンダー「Minimal Calendar」、感謝の気持ちを見え化する6種類のメッセージカード「Minimal Thanks Message Card」です。

アサヒコミュニケーションズは、これからの時代を次のように捉えています。

「今回の新型コロナウイルスの流行で、私たちのライフスタイルは原点回帰と再構築を余儀なくされています。身の回りが物で溢れかえっていた時代が終わり、必要なものだけを買い備える“備蓄の時代”が到来するとさえ言われています。この変化は製造業における生産手段やそのプロダクトにまで大きな影響を与えることでしょう。今後は、“資材やデザインは必要最小限でありながら、本当に必要ものづくり”が主流となってゆくのではないでしょうか。」

様々な企業にとって逆風が吹いている状況ですが、ミニマルラボからは、アイディアと技術力で時代に適応した商品が生み出されることでしょう。

▶︎ミニマルラボホームページ
https://minimal-lab.jp/

Photo:株式会社アサヒコミュニケーションズ

(エコイスト編集部)


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