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全国初!外食5社連携による飼料化の「食品リサイクルループ」

農林水産省によると、日本国内の食品ロス(2016年度推計値)は年間643万トン。そのうち約半数の352万トンは事業者から出ており、その内訳は食品製造業が137万トン、外食産業が133万トン、食品小売業が66万トン、食品卸売業が16万トンとなっています。そのいっぽうで、2018年度の日本の食料自給率は過去最低の37%と極めて低くなっています。すなわち、海外から食糧を輸入しながら、国内で大量に捨てているということになります。

このような現状を変えていくため、外食産業における食品ロスに対しては、「乾杯後30分・お開き10分前は自分の席で料理を楽しむ3010(サンマルイチマル)運動」の啓蒙を行なったり、食べ残さずに自己責任でドギーバックに入れて持ち帰ることを推奨したりするなど、消費者への声かけを積極的に実施しています。また、調理上で発生する調理くずや食べ残しなどをリサイクルしようとすると、自社店舗のみの回収では非効率であることと、それによって生じる費用の問題が課題とされてきました。しかし、この課題を改善する取り組みが、大手外食事業5社の連携により始まりました。

株式会社トリドールホールディングスによると、外食事業者4社(株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社松屋フーズ、リンガーハットジャパン株式会社、ワタミ株式会社)とトリドールホールディングスが運営する名古屋市内の計38店舗から出る食品循環資源(調理くず等)を飼料化し、その飼料を餌として与えて育てた鶏の卵や加工品の一部を外食事業者が買い戻し、食材として使用するというものです。

この取り組みは、公益財団法人Save Earth Foundationが事務局となり、外食事業者の協同を推進したことで、企業の垣根を越えて、共同での食品リサイクル法(※1)に基づく「食品リサイクルループ」の構築、認定となったとのこと。なお、外食事業者が連携した飼料化による食品リサイクルループの認定は、全国初の取り組みとなります。

農林水産省は2020年4月に、2017年度の事業系食品ロスは前年度より、328万トンに減少(▲24万トン、▲7%)したと発表しています。この数値は、食品ロス量の推計を開始した2012年度以降最小とのこと。これは、事業者や消費者の取り組みがあったからこその結果といえるでしょう。外食事業者が、この取り組みのように積極的な食品リサイクルを実施しても、消費者の食べ残しが増えては水の泡となってしまいます。食べ切れる分だけ頼み、持ち帰りが可能ならば持ち帰るなど、食品ロスをみんなで減らしていきましょう。

※1
食品リサイクル法:材料くずや売れ残った食品、食べ残しなどの「食品廃棄物」を減らし、リサイクルを進めるため、生産者や販売者などに食品廃棄物の減量・リサイクルを義務付けた法律。2000年制定。農林水産省・環境省所管。

Photo: 株式会社トリドールホールディングス

(エコイスト編集部)


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