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地域との共存で循環型社会を構築

地域の魅力を活かし、ホテルによって異なる雰囲気をもち、一度は泊まってみたい憧れの宿として評判の高い「星野リゾート」。おもてなしや温泉、食事、非日常体験など、高く評価されるポイントは多くありますが、世間がSDGsや持続可能社会を叫び始める前から、地域との持続可能な関係を築き上げている点が、1914年から今に至るまで人気を博している理由ではないでしょうか。

地域との持続可能な関係は、1914年に長野県軽井沢に誕生した温泉旅館から始まり、『地域の魅力が高まることはホテルの業績に直結し、逆にホテルは地域の魅力を発信することで、地域ブランド力を高めることに貢献できる。』と、星野リゾートの星野佳路代表は述べています。こうした地域との信頼関係に根付いた活動は、106年経った現在も行われています。

2020年9月からは、軽井沢星野エリアの日帰り温泉施設「星野温泉 トンボの湯(以下、トンボの湯)」で、循環型社会へ貢献する取り組みが始まりました。地元農家と協同し、秋の季節湯「りんご湯」で使用したりんごを堆肥へと再資源化する内容で、まず、9月下旬~10月中旬にかけて、トンボ湯のスタッフが農家の畑で、りんごの収穫と傷がついたりんごを選定する作業を手伝います。次に、それらをトンボの湯の内湯に浮かべ、10月23~25日にりんご湯を開催します。そして、りんご湯の実施後、農家とトンボの湯のスタッフが連携し、軽井沢星野エリアの敷地内で使用済みりんごを資源として堆肥化を行い、来春に資源として農家へ還元する計画です。

トンボの湯は、これまでも傷がついてしまい百貨店やスーパーに並ばないりんごを使って、りんご湯を開催してきましたが、今年は堆肥化し農家に還元することで、廃棄物ではなく資源へと循環させることが可能になります。また、堆肥の一部を近隣住民の方にも無料で配布する予定もあるとのこと。

星野リゾートは、地域資源の活用の一環として、SDGsの主要課題の一つである海洋プラスチックごみなどによる環境汚染や気候変動、エネルギー利用に関して、さまざまな取り組みを行っています。例えば、全ての運営施設で個包装のソープ類(シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ)を2019年中に撤廃し、ポンプボトル式での詰め替え運用へと変更したほか、星野リゾート30施設で、年間100万本以上も廃棄されている使用済み歯ブラシを回収し、再資源化する取り組みを実施しています。ちなみに、使用済み歯ブラシの再資源化は、複数施設を運営する企業としての実施は星野リゾートのみだそうです。

長年、地域社会や顧客に愛されてきた企業は、自分たちさえ良ければ、という考えではなく、地域社会や環境に対する貢献を続けていることが多い気がします。近年は、SDGsゴールの年である2030年に向けた環境目標や計画を企業が発表するなど、環境に対する取り組みが活発になってきていますが、一過性のものではなく、星野リゾートのように長年続けることが大切なことです。

Photo:星野リゾート

(エコイスト編集部)

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