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誰もがメイクを楽しめる社会を

ドラッグストアや百貨店のコスメコーナーは、色鮮やかな口紅やアイシャドウなどが並び、見ているだけで華やかな気持ちになりますよね。最近は、唇を自然な血色に整えるリップクリームや肌の色ムラをカバーするクリームなど、男性向けの商品も登場し、メイクは女性特有のものでは無くなりつつあります。しかし、視覚に障害を持つ方たちは、メイク道具の定期的なフォルム代えや季節毎に容器の形状、色彩、配置が変わるため、その都度色の配置や使用する量を覚え直す必要があり、不便な思いをすることも多いそう。また、外出や人に会うことを控えるなど、心理的に塞ぎ込んでしまうケースもあるのだそうです。

そこで、医療用ウィッグ開発や病院内のヘアサロンなどにおいて、がん患者の外見ケアと向き合ってきた株式会社アデランス(以下、アデランス)は、メイクを用いてルックスケアに悩みを抱える視覚障害者の方々を応援したいという想いのもと、化粧パレット「BLINDMAKE UD パレット」の開発を行いました。

「BLINDMAKE UD パレット」は、どんな方にも使いやすいユニバーサルデザイン性にこだわり開発されています。まず、晴眼者と同じメイク道具を使用する際は、容器の形状、色彩、配置が変わる度に覚え直す必要がありましたが、主要な9アイテム(※1)を1つのパレットにまとめ、アイテムの位置を使用者が使いやすい位置に変更できる仕様を採用することで解決しています。1つのパレットにまとめることで、持ち運ぶアイテム数を減らしたことに加え、口紅といった円柱状の転がりやすいアイテムの紛失リスクを軽減しました。使い終わったアイテムは新しいアイテムに取り換えることも可能です。また、開閉口をパチンと音が鳴る形状を採用することで、音で閉じたことが確認できる仕組みで閉じ忘れを解決しています。さらに、「クロックポジション」と呼ばれる時計の短針に例えて、位置を伝える世界共通の方法を取り入れたり、隣のアイテムに指が触れ、色が混ざらないよう各アイテムの間に線状の凸起を付けたりするなど、視覚障害者や色弱者でも使用しやすい工夫が随所に散りばめられています。

持続可能社会というと、地球環境や再生可能エネルギーといったことをイメージするかと思いますが、持続可能社会のための世界的な目標であるSDGsにも、目標4(教育)、8(成長・雇用)、10(不平等)、11(都市)、17(実施手段)に障害または障害者に直接言及したターゲットが含まれています。障害の有無に関わらずメイクを楽しめ、自信を持って社会に参画することも持続可能社会の一部だと思います。

※1
リップ、チーク、アイシャドー3点(ピンク、ブラウン、パープル)、ハイライト、アイブロー、ラメ、グロスの計9点

Photo: 株式会社アデランス

(エコイスト編集部)


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