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自然あふれる山間地の地域新電力

2016年の低圧電力の小売自由化によって、一般のご家庭でも電気の購入元を自由に選択できるようになって5年目となりました。そもそもの電力自由化の意図は、昨今の携帯電話の料金下げと同じく、消費者がもっと安く電気を購入できるようにというものです。電力会社10社による独占市場がオープンとなり、通信系事業者をはじめ、様々な事業者が電力の小売りを行っていますが、電気料金だけでなく、「地産地消」を目指した地域密着型の地域新電力も誕生しているのをご存知でしょうか。

地域新電力の由来は、再生可能エネルギーの先進国のドイツ『シュタットベルケ』という、自治体が出資して行う事業スタイルが始まりといわれています。シュタットベルケの歴史は古く、基本的には生活インフラである電力やガスといったエネルギー事業、公共交通事業が行われてきました。そして、この日本でも、電力小売の自由化を機に、自治体が出資する地域新電力の数が増えています。

今回、ご紹介します地域新電力会社は、再生可能エネルギーの地産地消と共に、スマートコミュニティの構築を目指している葛尾創生電力株式会社です。同社の副社長であり、株主の福島発電株式会社の代表取締役社長でもある鈴木精一さんにお話を伺いました。

葛尾創生電力の対象となる地域は、福島県の中でもとりわけ自然の多い山間部に位置する葛尾村。全村民が5年3カ月にわたり避難生活を余儀なくされたことが影響し、帰還した人は住民票のある約1400人のうち3割。198世帯が電力供給先となります。福島大学や県の関係団体も小水力発電などのテストを行ってきたものの実現には至らず、自然に恵まれた地域でありながら、自然のエネルギーを使えないという土地であったのです。

「エネルギーの地産地消が効率的であると認識していたものの、これまで取り組めていなかったいうことと、エコ・コンパクトビレッジを目指すという葛尾村の復興ビジョンを実現化する事業体として、この会社を設立しました」と、鈴木さんは2年前の設立を振り返って話してくれました。

2020.12.28